Posts Tagged '波のむこう~浪江町の邦子おばさん ~'

孤独と喪失とお金

昨夜、チャンネル4のThe Murder Workersというドキュメンタリーを見た。チャリティー・ワーカーを通して殺人事件の被害者家族に迫る。

お父さんにお母さんを殺された子どものことをワーカーが言った、自分1人しかわからないことを心の中に持っているのは孤独だ、というのがしみた。孤独だから誰ともわかちあえないんじゃなくて、誰ともわかちあえないから孤独になっちゃう…うーむ真理かも。

殺された息子への国からの賠償金の説明を聞くうちに、息子の命の値段を言われているようだと嗚咽しはじめた母親が言った、お金の話が汚く感じるというのも、悲しみが汚されるような気がするんだろうなあ。喪失感の真っ只中にいる人にお金の話は酷だけど、殺された娘の葬式代に困る母とか、ドイツで殺された息子の裁判に足しげく英独往復しなきゃいけない母とか、お金のこと避けて通れなかったりもする。

ワーカーの人たち、良い仕事するんだ、これが。お金のこといろいろ手際よく進めたり、心理面でも親身かつプロフェッショナルなサポート。最初はワーカーを拒絶するようだった冒頭の子も、少しずつ心のうちを話せるようになって、行けなくなってた学校にも通いだした。

先週、三宅響子監督にSurviving the Tsunami-My Atomic Aunt(邦題は波のむこう~浪江町の邦子おばさん ~)についてインタビューしたばかりで、被災者への賠償金のことを思い出した。悲しみも癒えないうちに、自分でお金を勝ち取るガッツなんか出ないよね。物心両面サポートする人は足りてるのかなあ。

公式サイトhttp://www.channel4.com/programmes/the-murder-workers

何気にテレビが日本デー

昨日は、テレビで日本関連が続いた。

Surviving the Tsunami-My Atomic Aunt

日本では、波のむこう~浪江町の邦子おばさん ~というタイトルらしい。浪江町で被災した叔母のドキュメンタリー。近親者ならではの内部まで撮りつつ、監督の視点に外から見る人が感じるであろう、もどかしさみたいなものもあるのが、よけいに迫ってくる。

三宅響子監督、聞いたことがあると思ったら、記事に書いたことがあったのでした。一昨年のベルリンでの受賞者。

番組公式サイトhttp://www.bbc.co.uk/programmes/b01r7bpt

フィッシュストーリー

日本では、2009年公開で、すでにDVDになってました。海外で評価が高いのも納得の面白さ。こちらはフィルム4での放映。

上出来の日本映画2本の前には、ニュースで日本が悪い例としてあげられてて、ちょっとガックリ。イギリスの経済状況を語り合ってる場面で「日本の轍を踏んではいけない」みたいな。うっかり忘れそうになるけど、日本は震災前から経済的には沈んでたのだった。それでも邦画はイケテるぞ!


映画ニュース/インタビュー

シネマトゥデイに書いている映画ニュース/インタビューはYahoo Japanなどに配信されています。

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