Posts Tagged 'マッツ・ミケルセン'

踊るミケルセン Another Round

第64回ロンドン映画祭  プレス試写

10月13日(火)

Another Round

覇気もなく、授業をこなす教師。うんざりしているのは生徒だけではない。家では妻にも愛想をつかされている。

そんな教師にも仲間はいる。だが、この仲間たち、酒の勢いで人生が上手く回ってしまったことに味をしめ…

主役がマッツ・ミケルセン。激シブの役者がコメディータッチの役柄、しかも最後に踊る! というので期待するも、ファットボーイ・スリムで踊るクリストファー・ウォーケンほどのインパクトはなかった。

ウォーケンは、若き日の地獄の天使みたいなイメージを、こちらが勝手に重ねて見るから、踊るおじさんとのギャップが破壊的だったわけで、この映画は、そこまでのイメージギャップはない。渋さを裏切らないダンス、コメディー。

公式サイトhttp://www.samuelgoldwynfilms.com/another-round/

ミケルセンでエモ中和

第62回ロンドン映画祭試写

2018年9月27日

Arctic

北極に不時着した男のサバイバル物語。極限状態で生きようとするのは、1人の女性のため!という泣かせるヒーローが、マッツ・ミケルセン。といっても、意外に絡みはない+苦味走ってるミケルセンで、エモさを中和する作戦か。日本では11月8日公開。残された者〜北の極地〜

Jinn

いきなり厳格なイスラム教徒になった母と、好きなダンスの間で葛藤する女の子のカミング・オブ・エイジ・ドラマ。重めのテーマのわりに軽めに楽しめる。
公式サイトhttps://www.jinnfilm.com/

Manto

パキスタンの実在した作家の物語。激動の時代に、苦悩しつつ書き、最後はアルコールに溺れる。ある意味、文学者らしい文学者。時代、場所が違っても、文学者のイメージって共通してるんだなあ。
公式フェイスブックhttps://m.facebook.com/Mantofilm/

第58回ロンドン映画祭6日目

Wild 試写+会見

ベストセラーとなった実話本の映画化。原作者で本物の主人公シェリル・ストレイドと、演じたリース・ウィザースプーンのやりとりが笑える会見だった。でも、映画自体は感動作。ローラ・ダーン演じるお母さん含め、みな、苦難の中をタフに明るく進む女性たちなのが良い。

公式サイトhttp://www.foxsearchlight.com/wild

Leviathan

どっしりくる作品。一つの家族の崩壊とかぶさって、いろいろな重いテーマが描かれる。メタファー的な場面がいろいろあって、観るたびに深く観られそう。

The Salvation

イージーなウェスタン。1人で戦うマッツ・ミケルセンを見せるためだけに、ご都合主義的な話になってる。ミケルセン、かっこいいからいいけど。

試写2日目 疑問氷解

ロンドン映画祭試写2日目。()内は映画祭カテゴリー

Laurence Anyways (Love)

ザヴィエル・ドランの監督3作目。悪くないけど監督デビュー作の衝撃は超えなかった2作目を経て、3作目ではっきり力量を見せた。現在23歳のドランが主演もした前2作の若者の恋より、もっと人生の重さがのしかかってくる大人の愛。前2作同様、脚本やプロデュースに衣装とかもドランが手がけてる。主演や相手役もぐっと年齢が上がってて、今回ドランは出てないのかと思ったら、パーティーシーン台詞なしで1コマだけ顔出し。

性転換を考える教師兼作家の男性と、その恋人として長年連れ添った女性の10年に渡るお話。偽りの自分を生きてきた男性と、それを打ち明けられる女性の両方が描かれる。お互い愛し合ってるだけに、つらい。自伝的なデビュー作は、本人が演じた息子役はもちろん、お母さんもしっかり描けてるのが凄いと思ったけど、今回も、ちゃんと男女両方に等分に目が行ってる。それが極端な題材でも独りよがりな作品にならない秘訣かも。ヘビーにかぶせる音楽とか、スローモーションとか、相変わらず効いてる。いい映画の予感がビシバシのオープニングに負けないエンディングには拍手もあがってた。

関係ないけど、主人公の台詞で1つ疑問が氷解。性転換してしばらくたった主人公が、女性として自信がついてきたか?という質問に答えて、自信はない、けど、決意はある、とキッパリ。綺麗な女装の人を見ても、ふうーんてなもんだけど、ショーン・ビーンが女装でやった役→BBC One – Accused, Series 2, Tracie’s Storyみたいな、ごつさの残る女装の人には、頑張れという気持ちになるのは、それだったのか。決意が見えるんだね、女をやっていくぞ、っていう。女装の(元)男性に限らず、決意して、それを引き受けていく気概が見える人は、かっこいい。ローレンスも、かっこいいです。

公式サイトLaurence Anyways

わたしはロランスとして2013年9月7日公開(2013年9月7日追記)

Shell (First Feature Competition)

他に何もない道の途中のガソリンスタンドに住む父と娘のお話。少女から大人へというところの危うく、みずみずしい娘と、娘に頼らなくてはならない持病のある父。少ない登場人物で緊迫感がある。父役のジョゼフ・マウルとか、通りすがりのケイト・ディッキーとか上手い俳優さんたちは、やはり見せるけど、主役の若い新人女優さんも良かった。

The Hunt (Debate)

濡れ衣を着せられ、地域の嫌われ者になっていく男の話。これだけ見たら、まあまあ面白いと思えたかもしれないけど、上2つと並べて見ちゃうと、どうしても、普通のドラマに思えてしまう。ゆるさも目立つし、先が読めちゃうし。マッツ・ミケルセンがかっこよすぎるのもマイナスかも。もうちょっと、嫌われそうな、やな感じの人が主役なら、もっとリアリティ出たはず。いや、かっこよすぎて嫌われてる?ジェラシー?


映画ニュース/インタビュー

シネマトゥデイに書いている映画ニュース/インタビューはYahoo Japanなどに配信されています。

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