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金熊、銀熊、アカデミー賞と、お礼

いよいよアカデミー賞発表ですね。

英国王のスピーチ作品賞、ソーシャルネットワーク監督賞という予想をこのブログや他でも書いたり言ったりしてるけど、結果はいかに?

その2つの映画の関係は、今回のベルリンの金熊と銀熊ともちょっと通じるような。

ベルリンではコンペの最高作品が金熊賞で、男優、女優、脚本とかで優れていたものに、それぞれ銀熊賞。作品で、最高賞の次にあたる感じなのが、やはり銀熊が与えられる審査員賞。

しっかりした脚本、演技(男優賞、女優賞で銀熊も獲得)も良くて、余韻を残す終わり方も文句なし、オーソドックスなドラマだけど、万人をうならせる上手さだったNader and Simin, A Separationが金熊賞、白黒で、限られた登場人物と場所のみを描きながら、世界の終わりともとれる結末がズシーンと来る The Turin Horseが審査員賞で銀熊。芸術性ということでいったらThe Turin Horseの方を高く評価する人もいそう。いずれにしてもかなり個性的というかクセのある映画。

* The Turin Horse ニーチェの馬として日本では2012年2月公開となるようです。(11月25日追記)

* Nader and Simin, A Separation 別離として日本では2012年春公開となるようです。(2012年1月16日追記)

やっぱり万人にいい映画と思われそうなのが最高賞には座りがいい。そのへんで、アカデミー賞も英国王のスピーチと思うけど、さて?

ところで、このブログでHowlを引き合いに出しながら、William S. Burroughs: A Man Withinというドキュメンタリー映画を書いたとこで、Howlのジェームズ・フランコがやってるのをバロウズと書く、とんでもない間違いをしでかしてました!もちろんアレン・ギンズバーグです。見た時にはギンズバーグとして見てたはずなのに、その後、うろおぼえとなって、ここで書いた時には思い違いしたようです。

きっと、みなさま、ムズガユイ思いで、間違い部分を読んでいたことでしょう。今回、お知らせいただいた方に感謝です。

記事を書く際は事実確認もするものの、ここは思ったまま書くこともあって、あとから間違いに気がついて直したりもしてます。みなさまも間違いにお気づきの際は、お知らせいただければ、ありがたい。よろしくです。

ベルリン5日目、6日目メモ

5日目

Innocent Saturday コンペ 試写

チェルノブイリ原発事故時の若者群像。原発施設で働いている人が、事故を知っても、あんなにのんきでいるのが信じられないと思ってしまって、のれなかった。事故の大変さより日常に巻き込まれる、または半分ヤケになってるってこと?と疑問に思うってことは、少なくとも、ここに1人はそこが伝わらなかった人がいるということだよね。

Coriolanus コンペ 試写 会見

レイフ・ファインズの初監督作というので期待してたけど、シェイクスピア英語が難しいよー。英語圏、特にイギリスでは評価されそうだけど、日本では字幕が大変なことになりそうだ。スコットランド出身のジェラルド・バトラーは受け答えといい、真っ白な歯といい、すっかりハリウッド俳優になっちゃってたけど、ファインズはやっぱりシェイクスピア役者ぽい。

家族X フォーラム Q&A

いいこととは思わないけど、しょうがないよね、みたいな感じは、欧米では伝わりにくい気がする。いいことと思わないなら何故やるのってことだもの。つきあいで要らない物買わされる奥さんとか、飲み行ったりするご主人とか、それぞれに別々に大変で、肝心の家族とスカスカみたいなの、日本人には身につまされる話だけど。

PFFスカラシップ|上映作品紹介|第32回ぴあフィルムフェスティバル(PFF)公式サイト

6日目

Nader and Simin, A Separation コンペ 試写

ここにきて、ようやくMargin Callを抜くのがでたぞ。このままぶっちぎるんじゃないかな。アメリカみたいにお金と才能が集まる国がいい映画作るのは不思議もないけど、どうしてイランから、いい映画監督がけっこう出てくるんだろう。切実に訴えたいことがあるから?

公式フェイスブック Jodaeye nader az simin | Facebook

The Future コンペ 試写

こういう軽味のある、ちょっと変ったラブコメみたいなのは、けっこう好き。主演と監督の女優さんと相手役と、よく知らないけど、ヒョロンとしていい感じ。

The Turin Horse コンペ 試写

白黒で画面も重ければテーマもずっしり。重さにかかわらず見せきってしまう、神話的ともいえる語り口が上手い。

* ニーチェの馬として日本では2012年2月公開となるようです。(11月25日追記)

Fit フォーラム 試写

今回見た日本映画の中では、一番若い人が作ってそうな気がしたけど、ほんとうにそうかは知らない。後で調べよう。


映画ニュース/インタビュー

シネマトゥデイに書いている映画ニュース/インタビューはYahoo Japanなどに配信されています。

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