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やっぱり1番人気だったフランコ映画

昨日は、最後の1枚のチケットでInterior.Leather Bar.を見た。

キャンセルチケット4枚、残り1枚のとこ、前に並んでたゲイ・カップルが1枚ならどうしようもないとギブアップでゲット!さすがに人気のジェームズ・フランコ監督/出演映画。ベルリンで見逃したの、こっちでキャッチアップできて一安心。

オープニング映画のI am Divineも残り4枚で3番目に並んでてゲットという危ないとこだったし、ロンドン・レズビアン&ゲイ映画祭、人気出すぎ。もっとキャパ大きくして、やってくれないかしら。

で、Interior.Leather Bar.は、いろいろモロ出しで激しいけど、それを撮る舞台裏も見せてるのが面白い。作る側の葛藤が、こういう映画に対する一般の葛藤とダブって見える。クルージングの失われたシーンを再現という趣向だけど、ウィリアム・フリードキン監督、1980年にほんとにこういうの入れようとしてたならたいしたもんだ。破壊されたというその部分のフィルムが見つからなきゃ、なんとも言えないけど、いくらなんでも、ここまであからさまではなかったんじゃないかと思う。カットしなきゃいけなかったことへの抗議も含めて、思い切って過激にしてるようなフランコ映画だ。それはそれで立派。

公式サイトhttp://www.interiorleatherbar.com

セント・パトリックス・デーでもあった昨日は、行きの地下鉄では顔に緑のスタンプつけたお兄さん方がアイルランド訛りで盛り上がってたし、夜中だった帰りも緑のスカートのお姉さんとか楽しそうにしてた。

アイリッシュ ハリウッド産×本場もの対決 

深夜、P.S.アイラブユーONCE ダブリンの街角 を、チャンネルは別だけど、ちょうど一方が終わった頃もう一方が始るタイミングで放映してたのを、立て続けに見た。

PSは初めて、ONCEは公開の頃にセント・パトリックス・デーの催しで見て以来。期せずしてアイルランド絡みの恋愛もの2本を立て続けに見て、自然と比較研究。

やっぱりONCEいいっす。

オスカー獲得のライブ感あふれる歌声といい、それぞれ恋愛で傷ついた男女が、音楽をきっかけに知り合い、優しく寄り添うも、くっつきそうでくっつかないあたりが、たまらない。単に男女としてつがうより深い。

そこいくとPS、ヒラリー・スワンク演じる主人公が死んだアイリッシュのダンナ(ジェラルド・バトラー)、いつも身近にいる男性(ハリー・コニック・ジュニア)、ダンナによく似たアイリッシュ(ジェフリー・ディーン・モーガン)のみんなとうまくいくうえ(これがまた、みんないい男)、おしゃれな職業まで手に入れるという大変都合のいいハリウッド的ストーリー。

とけなしつつ、見てる時は、しっかり泣いてたけど。ジェラルド・バトラーはこれで女性ファン増やしたんだろうなあ。まあ、中には「スパルターッ!!!」(300より)の怒声にメロメロなんて変わった趣味の方もいないとも限りませんが。

ということからも、わかる(?)ように、泣かせるからって、それが傑作かというと、そんなことはない。なんでも泣く人は泣くのだ。泣かせるのは、笑わせるより、簡単だって言うしね。

例えるならPSが観光宣伝用綺麗なとこどりアイリッシュとしたら、ONCEはリアル・アイリッシュ。小さいお店を営むお父さんから、テレビ見に集まってくる移民、ひったくりのお兄さんまで、特別かっこよくもない人たちを、暖かく見ているのがしみる。

みんなきれいで、おしゃれな仕事してて、素敵に暮らしてる嘘っぽい世界も、目の保養にはいいけどね。


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