Posts Tagged 'コリン・ファース'

お屋敷で情事にふけっていたメイドが…

第65回ロンドン映画祭  プレス試写

10月14日

Mothering Sunday

第一次世界大戦に向かう頃、イギリスのお屋敷で繰り広げられるメイドとお坊ちゃまの情事。

お休みをもらった日曜日、メイドのジェーン(オデッサ・ヤング)が急ぐのは近くの別のお館、そこではその家の息子ポール(ジョシュ・オコナー)が両親が出かけた後に1人で待っている。

住む世界が違う2人、結婚へと向かう関係でないのは、両者ともわかっている。周囲にばれないように気を使いつつ情事を重ねる大人の関係とも言える。ヤング、オコナーとも、その逢瀬の間だけ素になって楽しむはかない感じが出ていていい。

館主たちの世界でもいろいろあり、そこで働く方にもいろいろある。ジェーンが働く家の館主夫妻をコリン・ファースとオリヴィア・コールマンが演じていて、前日の試写では主役だったコールマンがここでも何かある人を演じている。

ジェーンが数十年後に作家になって、当時を振り返るのが、とってつけたみたいで、賛否両論なところ。

公式サイトhttps://www.sonyclassics.com/film/motheringsunday/

日本公開中https://movies.shochiku.co.jp/sunday/

小さいデビュー作が良かった監督の出世作 Supernova

第64回ロンドン映画祭  プレス試写

10月9日(金)

Supernova

車で家族や友人に会ったり、思い出の場所を巡っている男性カップル。

その旅の主な理由が、1人(スタンリー・トゥッチ)が認知症を患っていること。まだ症状の軽いうちに、というわけだ。パートナー(コリン・ファース)はどこまで寄り添えるか、患う当人は何を望むか。

年輪を重ねた2人、表面は穏やかだが、胸中には様々ある。そのあたりの加減はトゥッチもファースも上手い。

家族も友人も暖かくこのカップルを迎えていることから、理解のある人たちだと知れる。どういうものであれ2人の選択を尊重するだろう。

主人公をゲイカップルとしたことで周囲の受け入れ態勢を無理なく伝えて、パートナーにとっての認知症にフォーカスさせているのも巧みだ。

ハリー・マックイーン監督、自分で主演もした監督デビュー作のお披露目をレインダンスで観てた。Hinterlandという映画で2014年、繊細で好感をもった小品だったけど、いつのまにか有名俳優を使えるまでになってたんだなあ。すごいもんだ。

公式サイトhttps://www.bbc.co.uk/bbcfilm/films/supernova

珠玉のドキュメンタリー

17日 第68回ベルリン国際映画祭3日目

 

Doviatov プレス試写

最後近くで実話と知って、それなら許すと思った。 作ったキャラなら、あんまりだけど、実際に居たならすごいかも。

 

Transit  プレス試写

クライムスリラーみたいに始まって、シビア過ぎる現実が一転して大人のおとぎ話風にまとまっていくのが意外で良い。

http://www.neoncinema.com/production-film/transit/en/

 

港町 想田和弘監督&柏木規与子プロデューサーQ&A付き上映

観察映画の面目躍如な第7弾。little gemという褒め方を時々見るけど、こういう映画を言うんだろうな、小さな宝石って。日本語では珠玉となるかな。

http://minatomachi-film.com

 

The Happy Prince 記者会見

前日試写したルパート・エヴェレット監督主演映画の会見、エミリー・ワトソンはいたけど、コリン・ファースがいなくて残念。

第66回ベルリン国際映画祭6日目

Soy Nero  試写

不法滞在して、アメリカの市民権を得るために、兵隊になるネロのお話。命がけだなあ市民権とるのも。

 

Genius 試写

会見:マイケル・グランデージ監督, ジュード・ロウ, コリン・ファース, ガイ・ピアース, ローラ・リニー, ジョン・ローガンプロデューサー

作家トマス・ウルフ(ロウ)を見出す編集者マックスウェル・パーキンズ(ファース)がメインで、そこにスコット・フィッツジェラルド(ピアース)が絡み、アーネスト・ヘミングウェイ(ドミニク・ウェスト)も少し出てくる。実在の作家たち、しかもそれぞれ濃いキャラ、の話なのが興味深い。

 

Chi-Raq 試写

会見:スパイク・リー監督, ジョン・キューザック, ニック・キャノン

シカゴにおける銃での死亡率の高さというシリアスなテーマを、コメディにしてラップに乗せて見せる。やはりオスカーボイコットの話も出た。

公式サイトhttp://www.officialchiraqthemovie.com/

 

ゲイリー・オールドマン新境地

Tinker Tayler Soldier Spy鑑賞

ゲイリー・オールドマン、めちゃしぶ!ベネディクト・カンバーバッチは相変わらず上手いし、トム・ハーディーも腹筋見せなくてもいけるじゃないか、おおっTHIS IS ENGLANDのコンボ、スティーブン・グラハムもいる!と全ての出演者をあげていきたくなるくらい、メインはもちろん、すみずみまでいい俳優が演じてる贅沢な映画。

ナイロビの蜂もそうだったけど、ジョン・ル・カレ原作映画は、なかなかスンナリとはわからない話で、見終わってから、そうだったのかと辻褄があってくる。コリン・ファースの役も、途中、一瞬またゲイなのかと思ってしまったけど、そういう意味じゃなく、ああいう意味だったのね。というように見てる途中勘違いしてたとこ、わかったところで、また、もう一度見たくなった。

公式サイトTINKER TAILOR SOLDIER SPY

裏切りのサーカスとして来年4月公開のようです。(12月28日追記)

売れる映画とジョージ・マイケル生スウェア

ベルリンから、飛行機と地下鉄を乗り継いで、降り立った駅でUnknown(邦題アンノウン )のポスターに出迎えられる。もう公開だったんだ。ベルリンから書いた(2月20日分)ように、笑わせてたのじゃなく、笑われてた映画。アメリカでは興行成績1位だったというニュースも。

若い魅力的な人:ダイアン・クルーガーが主演リアム・ニーソンの助っ人役で登場

アクションシーン:ダイアン、リアムともカーアクションもこなす

ラブシーン:それほど激しいシーンはないけどリアムと美女のシャワーシーンとかチラリ

若い人、アクションシーン、ラブシーンという3つは、コリン・ファースがインタビュー時にあげたヒット要素。それがない英国王のスピーチは、ヒットが望めるようなものじゃなかったと言ってた。出来はどうあれ、その3つがあれば、ほんとにヒットしちゃうのね。

リアム・ニーソン主演の同系アクション・サスペンスでも、リュック・ベッソン製作の96時間はよかった。そういうのを期待すると、ガッカリしちゃうはず。それでも、ヒット要素がそろうと、みんな、ほんとに見に行っちゃうのね。いいのか、そんなんで。

と、書いてる間に、つけてたテレビの朝番組にジョージ・マイケルが電話してきて、新聞に載ったことの釈明を始めたぞ。オオッ、朝なのにスウェアしちゃった!ピーッをかぶせる間もなく流れちゃってるし。いやFワードじゃなくBSだからOK?いずれにせよライブ番組らしくて面白くはあるけど。

トム・フーパー作品で、またドキュメンタリー見ちゃった

英国王のスピーチですっかりジョージ6世ファンになってしまい、ドキュメンタリー番組も見た。

ジョージ6世はこれまでにも写真とかで見てたけど、ライオネル・ローグの写真が見られたのが収穫。ジョージ6世は細面で、あんまりコリン・ファースは似てないけど、ライオネルの方に、むしろ似てるかも。ライオネル、役者だっただけあって、なかなかハンサム。

ジョージ6世のスピーチを吃音の人たちが分析して見るのも興味深かった。当時のニュース映像では編集されスムーズにされたものの、編集前の映像で分析。THの発音が難しいとかPが出にくいとか、同じ吃音を持つ人ならではの細かい分析や、実際にライオネルに治療を受けた人とかもいて、その人にはジョージ6世ほどの効果は出なかったというのも、吃音治療の難しさを物語ってた。

ところで、以前、同じトム・フーパー監督のくたばれ!ユナイテッド-サッカー万歳!-を見たときも、題材となった元サッカー選手/監督のブライアン・クロフ・ファンになって、ドキュメンタリーも見たんだった。イギリスのいろんなヒーローにちょっと詳しくなれたという意味でもフーパー監督に感謝しないとな。私には歴史教科書よりお勉強効果ありだな、映画は。

アカデミー賞盛り上がりも朝6時台までか

アカデミー賞英国王のスピーチ4冠とクリスチャン・ベイルの助演男優賞でイギリスが盛り上がったのはニュースが新しいうち、朝6時台までだった気がする。私はそのあたりまでだったな。

7時台には、既に見た映像の繰り返しになってきて、BBCとITVのアナが、受賞者みんなかけつけるバニティフェア・パーティー前に張って、受賞者を捕まえてインタビューしようとするあたりでは、もう、かなり覚めてきたぞ。だって、肝心のコリン・ファースとか、おおかたの受賞者を逃がしてやんの。

代わりにトム・ハンクスがけっこうしゃべって、終わりには「もう、いいの?僕がウェルシュ(クリスチャン・ベイルはイギリスのウェールズ出身)俳優とかなら、あと20分はしゃべらせてくれたはずだ」とか笑わせてくれました。面白いぞ、ハンクス、いい人そうだし。

でも、ちょっと期待しつつBBCとITVカチャカチャしながら見てしまって、肩透かし食うと、もともとそんなに見たかったか?という疑問が芽生えてしまう。だって、授賞式で、ちゃんとスピーチしてるわけだし、じっくり聞くなら、パーティー入る寸前とかじゃなく、もっと先でも落ち着いてからがいいわけだし。

9時台の、アカデミー賞過大評価しすぎじゃないかと議論してる番組には、もう賛成したい気になってた。そこで外に出る仕事でテレビから離れたせいもあって、戻って夕方以降のニュースで繰り返されてるあたりは、すっかり平常心。祭りの終わった後という感じだけど、みんながイギリス戻ってきたら、また盛り上がれるかな。

トム・フーパーまで獲得で4冠+クリスチャン・ベイル

アカデミー賞、ふたを開けてみたら、家国王のスピーチがぶっちぎっちゃった。

コリン・ファース男優賞はおろか、デヴィッド・フィンチャーじゃなく、トム・フーパーが監督賞も獲得。うれしいような、申し訳ないような。

英国王のスピーチの4冠に、ザ・ファイターで助演男優賞のクリスチャン・ベイルもイギリス俳優で、イギリスは朝から大盛り上がり。

コリン・ファースに聞きつつ考えていたこと

英国王のスピーチ、コリン・ファースとヘレナ・ボナム・カーターのインタビューが掲載されました。

http://movies.yahoo.co.jp/interview/201102/interview_20110225001.html

コリン・ファースに聞きながら、思いが向かっていたのは、今時の若い日本の人のこと。

上手くしゃべれないことで自分を出せないこと、自分ではなくなってしまうことを、吃音に限らず、外国に行った時を例に出して話してくれて、思わず、私に言ってくれてるのねコリーン(涙)となってしまいそうだったけど、それは違うでしょと思いなおす。

コリンが言うように、実際、誰にでもあること、特に日本では多いんじゃなかろうか。

自分を出せない場所で、自分でなくなるより、1人で過ごして自分でいることを選ぶのがひきこもりだったり、自分でなくなるような仕事にからめとられるのが嫌で、フリーターとかニートを選ぶのじゃないか、などなど思いつつお話を聞いたのでした。


映画ニュース/インタビュー

シネマトゥデイに書いている映画ニュース/インタビューはYahoo Japanなどに配信されています。

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