第65回ロンドン映画祭 プレス試写
9月30日(木)
Titane
車との子を身ごもったシリアルキラーの女性が主人公。念のため、車は車だん吉とかじゃなく、自動車、カーです。荒唐無稽な話なのに、グイグイ観せる面白さ。
今年度のNo.1良い映画なら少し考えるけど、インパクトNo.1映画ならこれかも。
そういう映画に最高賞パルムドール贈ったカンヌも偉い。
映画、イギリスのあれこれ by Yukari
第65回ロンドン映画祭 プレス試写
9月30日(木)
Titane
車との子を身ごもったシリアルキラーの女性が主人公。念のため、車は車だん吉とかじゃなく、自動車、カーです。荒唐無稽な話なのに、グイグイ観せる面白さ。
今年度のNo.1良い映画なら少し考えるけど、インパクトNo.1映画ならこれかも。
そういう映画に最高賞パルムドール贈ったカンヌも偉い。
Carol トッド・へインズ, ケイト・ブランシェット, ルーニー・マーラ, フィリス・ナジー, エリザベス・カールセン, クリスティン・ヴァション会見
とっても綺麗なキャロル(ケイト)と、とっても可愛いトリス(ルーニー)。その2人が一目会ったその日から…。モガとかモボとかの時代だろうか、洒落た衣装はサンディ・パウエル。
Chronic
看護師の話。プロファッショナルに手際よく、穏やかに患者さんをみる看護師。でも、何かありそうな…というのを、ティム・ロスが抑えた演技で巧みに表現。意外な終わり方も良い。カンヌで脚本賞。
公式サイトhttp://www.chronic-lefilm.com/
11 Minutes
次々にいろんな登場人物が出てきて、同時進行でそれぞれ進む。最後、どうつながるかと思ったら…終わりのクールさでは今回の映画祭一かも。ドラムロールが効いてます。さすが、イエジー・スコリモフキス監督、建物の中で大騒ぎの音だけ聞かせて、外壁をなめるように写してるシーンとかしびれます。
Black Mass
主役ジョニー・デップの脇を固めるのもベネディクト・カンバーバッチ、ケヴィン・ベーコンほか主役級ズラリの豪華ギャング実話もの。みんなモデルに似せようと太ったり禿げたりが、なかなか楽しい。デップは頬がそげて見えるけど、時々ふっくらしてたり、頬げっそりもシャドウ入れてるとわかるシーンと、横向いても頬スッキリシェイプの時が混在。結局、役のため、痩せたんだか太ったんだかわからずじまい。カンバーバッチとか、おおかたの人はちょっとどっしりめになってた。ベーコンの警部かなんかボスっぽい警察の人と、ジュノー・テンプルのヤク中娼婦は、いつもの雰囲気そのままではまり役。それはそれでさすが。
公式サイトhttp://www.blackmassthemovie.com/
下は一般上映で。ここまでの今回ロンドン映画祭分はプレス試写でした。
Son of Saul ラースロー・ネメス監督&ラヴェンテ・モルナー登壇
カンヌのグランプリ作。ユダヤ人収容所に連れてこられるも、殺されずに死体の始末とかの仕事をさせられてる中の1人サウルが、殺された少年を何とか埋葬しようとして…、タイトルから想像がつくようなシンプルにハートブレーキングな話と思いきや、どんどんわからなくなる。いろんな解釈を許す懐の深い映画でした。どう解釈しても変わらない悲惨さ。上のがエンタメ的な面白さとしたら、こちらは映画祭的な面白さ。
公式サイトhttp://www.laokoonfilm.com/movies/item/son-of-saul-saul-fia
ベルリンで、何書いてあるかわからないままペラペラめくってみた雑誌に、公開映画の星取表を発見。
このブログでも10月のロンドン映画祭からお勧めとしてあげた英国王のスピーチとAnother Yearがしっかり5ツ星なのは、納得のいくところで、うれしいけど、ザヴィエル・ドランの監督デビュー作I killed my motherも同じく5ツ星だったのにはオオッと喜ぶ。勢いつけなくても、ちゃんといいものが作れるという意味で昨年のロンドン映画祭で見た2作目も評価するけど、やっぱり、デビュー作は勢いがあって力も入ってて凄い。ふーむ、ドイツで公開なんだ。
英国王のスピーチとAnother Yearは、イギリス映画だから、もうイギリスでは公開済みだけど、カナダ映画のI killed my motherは、イギリスに先駆けての一般公開。フランス語の映画だし、カンヌでお披露目されたから、フランス経由っぽい。ドイツはイギリス、フランスどっちからも情報やら映画やら入ってくるんだろうな。EUというかヨーロッパ圏というか、そういう文化圏。
日本って、洋画に関しては、ほぼアメリカ圏と、イギリスに住むようになって気がついた。アメリカでの評判、人気、話題がそのまま輸入されて、その通り評判になって人気や話題になってるふう。イギリス映画でさえ、アメリカで評判になって初めて日本でも注目してもらえるアメリカ経由が多い。アメリカにいるたくさんの我が同胞たちが、がんばって情報を送り続けてくれていることも大きいだろう。大金かけて世界で大宣伝するハリウッド・システムが効いてる国ということもありそう。
ドイツで感じた映画のヨーロッパ文化圏的な雰囲気とは別で、地理的、文化的に自然にそうなってるのではなく、人為的な日本のアメリカ文化圏っぽさ。なんちゃってアメリカ文化圏とでもいいましょうか。
昨日は、朝、ピーター・タッチェルのブルー・プラーク除幕式でサー・イアン・マッケランに話を聞けた。
午後から、ロンドン映画祭試写、夜はレインダンス映画祭開幕。
除幕式、開幕は映画ニュースにあがりますので、よろしくです。
ロンドン映画祭試写
Leap Year(AŇO BISIESTO)/リープ・イヤー(英題)
公式サイトFilm : AÑO BISIESTO
一言でなら性と生ということになるだろう。でも、そう言ってしまっては、いろいろ落としそう。ほとんどのシーンが女性の1人暮らしの部屋。淡々と描かれる日常の中でも、しつこいほどセックスシーンが続く。ポルノ映画?と思ってしまうが、そのセックスがサドマゾの気味を帯び、危なさがどんどん増し最終段階かというところで、初めて、女性が本当に望んでいたこと、女性が経てきたことが、ちらりとのぞく。ちらりだけどズシーンときます。
カンヌで新人監督に贈られるカメラドールを受賞。納得。
ところで、上の配給会社の公式サイトだけど、これ、どう見ても、ポルノとして売ろうとしてない?違うと思うけどなあ。けど、そう思って見ても楽しめるでしょう。