第65回ロンドン映画祭 プレス試写
10月8日
The Hand of God
神の手と言えばマラドーナだが、この映画の主人公はマラドーナではなく、マラドーナの活躍に大盛り上がりするようなイタリアの一家だ。というわけで、コメディタッチだけど、おばあさんから孫への性の手ほどきから、家族の死まで、まさに人生の悲喜劇がマラドーナを横目に見つつ、描かれる。
名匠パオロ・ソレンティーノ監督の自伝的作品。映画祭でかなりのところを占めるようになったNetflix映画。
映画、イギリスのあれこれ by Yukari
第65回ロンドン映画祭 プレス試写
10月8日
The Hand of God
神の手と言えばマラドーナだが、この映画の主人公はマラドーナではなく、マラドーナの活躍に大盛り上がりするようなイタリアの一家だ。というわけで、コメディタッチだけど、おばあさんから孫への性の手ほどきから、家族の死まで、まさに人生の悲喜劇がマラドーナを横目に見つつ、描かれる。
名匠パオロ・ソレンティーノ監督の自伝的作品。映画祭でかなりのところを占めるようになったNetflix映画。
第65回ロンドン映画祭 プレス試写
10月8日
The Souvenir: Part2
すっかり人が変わって旅から帰ってきた恋人、結局、ドラッグ中毒になっていて、死んでしまう。というのが最初の映画、The Souverirでのお話らしい。
パート2は、残された失意の女性のその後のお話。自分探しの話でもある。コメディタッチで、映画制作者でもある女性なので、そのあたりも絡めたギャグもある。
最初の映画を観る機会がないまま2を観てしまった。それでも面白いけど、観てたらもっと面白そう。
第65回ロンドン映画祭 プレス試写
10月7日
Clara Sola
コスタリカの緑豊かな地方を舞台にマジックリアリズムで描かれた特異な女性クレアの物語。
子どものような36歳のクレアは、母親の庇護のもと、森に囲まれた地で暮らしている。白馬を友とし、村では霊媒の役目も果たす。
簡単に言うと知的障碍者ということになるのだろうが、確かに動物と心が通いそうな雰囲気もある。
クレアを演じた女優さんは、プロの俳優ではなく、これが初演技となるダンサーということだが、この人の持つ雰囲気が、クレアに説得力を持たせている。素朴だが美しく、頼りないようで力強くもある。
姪っ子のところに通ってくるボーイフレンドから、クレアが性に目覚めることで、物語は展開していく。印象に残る映画だ。
第65回ロンドン映画祭 プレス試写
10月7日
Spencer
クリステン・スチュワートがダイアナ妃を演じるのが面白いこの映画、ナタリー・ポートマンがジャクリーン・ケネディを演じるのが面白いJackieのパブロ・ラライン監督だった。
注目を集める人気女優が、注目を集めるアイコンを演じるダブル注目。まずは、どれだけ似ているかという興味だが、ダイアナもジャッキーもヘアスタイルが特徴的だから、それだけで誰を演じているのかはわかる。
Jackieはヘアとこれも特徴的な服装以外はそこまで似ていないと思ったが、大統領夫人にはこういう側面もあったのかという方に興味が移っていった。
今回も同様、有名なカミラとの三角関係もあり、メンタルを壊していくダイアナ、こんなふうだったのかもと思わせる。
クリステン・スチュワートは、ダイアナに似ているというより、クリステン・スチュワートとわからないくらい大きい変化なのがすごかった。
第65回ロンドン映画祭 プレス試写
9月30日(木)
Small Body(Piccolo Corpo)
初めての子を死産した若い娘が、このままでは子は冥界をさまよう、名を授けて洗礼してから埋葬しなくては、との思いから、それをするという秘密の地へと向かう旅へ。
1900年代初頭イタリアが舞台で、伝説が生きている地方の佇まい、登場してくる人たちの濃さ、荒涼とした土地、惹きつける。
娘の旅は厳しく、比例するように亡き子への思いは強まり、ついには…
第65回ロンドン映画祭 プレス試写
9月20日(月)
Ali & Ava
一般的な美男美女ではないような2人の恋愛ものには、良い映画が多い気がする。美男美女が自ずと醸し出すロマンチックとは、違うところが見どころになるせいか。
この映画も例外ではなく、地味ながら良い映画だった。インド系の中年男性と、孫もいるアイルランド系女性が主人公、男性には別れたも同然の妻がいるのだが、家族主義の親たちに明かせず同居の形は残していて、女性の方は元夫のトラウマが家族、中でも息子に色濃く残っている。だからこそ、ひと時の甘さに癒される。
ドキュメンタリーにドラマが組み込まれた長編デビュー作The Arborが忘れ難いクリオ・バーナード監督の新作。生活に根差した表現はイギリス映画のキッチンシンクリアリズムを引き継いでいるが、熱を感じさせるのがバーナード監督だ。
第28回シェフィールド国際ドキュメンタリー映画祭 プレス試写 6月13日
父を戦場で亡くし、声を発せなくなった少年が、羊を捧げるため旅に出る。その羊が、ちょっとしたことから“奇跡の羊”として注目を集めてしまう。
よくできたショートドラマで、キャスト誰それストーリー誰それと紹介されてるから、ドキュメンタリーではないと思う。なぜにドキュメンタリー映画祭に選出されたんだろう?謎。
第35回BFIフレア: ロンドンLGBTQ+映画祭 プレス試写 3月21日
転校して女の子として新生活を始めようとする17歳のバレンティナが主人公。
過去の経験から、トランスジェンダーであることを隠して入学しようとするも、手続きの段階で問題が起こる。ブラジルでの性的マイノリティの生きづらさを浮き彫りにしつつ、バレンティナのたくましさも際立つ。
第35回BFIフレア: ロンドンLGBTQ+映画祭 プレス試写 3月19日
ルーマニア警察勤務の青年が、遠くに住む恋人青年が訪ねてきたちょうどその日に、駆り出された任務が、ゲイを扱った演目がある劇場に押し寄せたホモフォビア団体を抑えるというもの。ゲイであることを隠している青年は、ひょんなことから、苦しい立場に立たされる。
青年の葛藤と同時にゲイをめぐるルーマニアの雰囲気も伝える。
第35回BFIフレア: ロンドンLGBTQ+映画祭 プレス試写 3月19日
ムーミン・シリーズで知られるトーベ・ヤンソン半生記。
防空壕の中でムーミンを描くトーべ、あのファンタジーの世界が生まれたのが戦争の真っ只中だったことにまず驚く。妻帯者とも夫帯者とも関係を持つトーベの性的な奔放さにも驚く。大成功したトーベなのに、画家の父に対してコンプレックスを持っていたことにも、また驚く。
あのムーミンのほんわかワールドが生み出された背景が、こんなだったとは。
日本でも公開。