Archive for the 'ロンドン映画祭2020' Category



イギリスのカウリスマキか Limbo

第64回ロンドン映画祭  プレス試写

10月14日(水)

Limbo

スコットランドの離島で、何とか生活の基盤を作ろうとする移民たちを、オフビートな笑いで包んでみせる。長編デビューだった前作で注目されたベン・シャーロック監督の長編2作目。

主人公オマー(アミール・エル=マスリ)は、シリアからやってきた青年。難民申請が受理されるのを待つ間、同様の移民達と共同生活を送る。シリアスな状況の中での、彼らの日々がズレていて可笑しい。

だが、もちろん、みんな切羽詰まっている。笑った分だけ、彼らに親しみを感じていくところに、悲しいことも起こってくる。

オフビートの笑いとペーソス、シャーロック監督、イギリスのアキ・カウリスマキになるかも。

公式サイトhttps://mubi.com/films/limbo-2019-ben-sharrock

完璧なステージを完璧に撮った David Byrne’s American Utopia

第64回ロンドン映画祭  プレス試写

10月14日(水)

David Byrne’s American Utopia

デヴィッド・バーンの完璧なステージをスパイク・リー監督が完璧に撮ったドキュメンタリー。前日の試写でも登場のスパイク・リー、なんだか大活躍。

曲の合間のしゃべりさえ、あまりにも完成度が高く、その場で出てきた言葉というより、練り上げたようだ。と思ったら、演っている場がブロードウェイだった。コンサートではあるけど、勢いで乗っていくライブというより、綿密なステージという方が近い。

映画もステージの完成度に負けてない。真上から撮って、マス目を移動していくようなダンスの面白さを捉えたり、ありがちなコンサート映画とは一味違う。終わった後、バーンはじめ演奏していた面々が自転車で帰るのを追っていくというエンディングまでついている。

しかし、投票に行こう、それでしかアメリカン・ユートピアは実現できない、というオチと言おうか結論は、まっとう過ぎてジョークかと思った。てか、ジョークなの?

それとも、トランプが大統領になるジョークな時代には、トーキング・ヘッズでダボダボスーツで踊って見せてた異能の人が、まっとうなことを言わなきゃいけなくなる?

公式サイトhttps://www.uphe.com/movies/david-byrnes-american-utopia

有望イギリス新人作 After Love

第64回ロンドン映画祭  プレス試写

10月14日(水)

After Love

夫(ナセル・メマルジア)の突然死の後、そのダブルライフを知ってしまう妻(ジョアンナ・スキャンラン)が主人公。

主人公はドーバー近辺の海辺の町に暮らすムスリム女性。夫には、海峡を渡ってすぐのフランス、カレーに愛人(ナタリー・リシャール)と息子(タリッド・アリス)がいた。

じっくりと両方の女性を描くことで、どちらの立場も理解、共感させてしまう。リアリティーのあるストーリーも、役者も上手い。

脚本も書いたアリーム・カーン監督はこれが長編デビュー作。

公式サイトhttps://thebureaufilms.com/london/films/after-love/

アルゼンチン映画 A Common Crime

第64回ロンドン映画祭  プレス試写

10月13日(火)

A Common Crime

ある夜、激しくドアを叩く男を無視したことから起こる物語。

無視したのは女性教師。息子と2人暮らし。通いの家政婦さんに家事、育児を手伝ってもらっている。ドアを叩いていたのは、その家政婦さんの息子。その息子が死体となって発見される。

教師が罪の意識に苛まれていくサイコロジカルドラマ、殺人事件としてのスリラー、家の外にまた男の影を見たりするちょっとホラーな要素もある。でも、一番怖いのはアルゼンチンの風土かも。

公式サイトhttps://www.pensarconlasmanos.com/uncrimencomun

成功し過ぎたナイキ One Man and His Shoes

第64回ロンドン映画祭  プレス試写

10月13日(火)

One Man and His Shoes

知らなんだ、ナイキが今のようになったおおもとに、マイケル・ジョーダンとスパイク・リー監督がいたなんて。

バスケ界で神々しいようなスーパースターになりつつあったジョーダンを起用し、こちらも勢いがあったリー監督が自分も三枚目的に出演して作ったCMが大当たり。以降、ジョーダンの躍進とともに、 ナイキも押しも押されもせぬ位置に登りつめる。

それどころか、大当たりしすぎて、エアジョーダンの新しいモデルが出ると、取り合いで殺人が起こるまでに。

もう、イメージ戦略の勝利と言っていいものかどうか、わからない世界。

ところで、世界のナイキコレクターみたいな人が登場してくる中に、日本の女の子がいたんだけど、何だか日本語がたどたどしくて、ほんと?と思ってしまった。最近の若い人のしゃべりってああなの?

公式サイトhttps://www.onemanandhisshoes.com/

バングラデシュ映画 The Salt in Our Waters

第64回ロンドン映画祭  プレス試写

10月13日(火)

The Salt in Our Waters

風習を守る海岸沿いの村に青年彫刻家がやってくる。青年と村人は対立するようになるが、1人の娘との仲は深まっていき…

ありがちなストーリー展開だけど、民族色豊かな海辺の暮らしが個性かな。バングラデシュの新人監督さんだそう。

公式サイトhttp://www.mypixelstory.com/the_salt_in_our_waters

ヴァンパイア映画 Rose: A Love Story

第64回ロンドン映画祭  プレス試写

10月13日(火)

Rose: A Love  Story

人里離れて暮らすカップル。何か訳ありのようだ。

という出だしは引きつけるが、訳の見当がついた先は、意外性もなく展開するのが惜しい。

公式サイトhttp://miniproductions.co.uk/portfolio/rose/

踊るミケルセン Another Round

第64回ロンドン映画祭  プレス試写

10月13日(火)

Another Round

覇気もなく、授業をこなす教師。うんざりしているのは生徒だけではない。家では妻にも愛想をつかされている。

そんな教師にも仲間はいる。だが、この仲間たち、酒の勢いで人生が上手く回ってしまったことに味をしめ…

主役がマッツ・ミケルセン。激シブの役者がコメディータッチの役柄、しかも最後に踊る! というので期待するも、ファットボーイ・スリムで踊るクリストファー・ウォーケンほどのインパクトはなかった。

ウォーケンは、若き日の地獄の天使みたいなイメージを、こちらが勝手に重ねて見るから、踊るおじさんとのギャップが破壊的だったわけで、この映画は、そこまでのイメージギャップはない。渋さを裏切らないダンス、コメディー。

公式サイトhttp://www.samuelgoldwynfilms.com/another-round/

ドラマチックなダンス If It Were Love

第64回ロンドン映画祭  プレス試写

10月12日(月)

If It Were Love

ダンスのドキュメンタリー。

リハーサル、また、舞台で繰り広げられる物語性の強いダンスと、プライベートでのダンサー同士の関係性が連動していてドラマチック。

素のダンサーではなく、役柄を演じさせているそう。

それを知ってもドキュメンタリー性が損なわれないのは、ダンスだからと思う。踊る体が物語るみたいな。

公式サイトhttps://www.theprfactory.com/ifitwerelove.html

無邪気じゃない子と立派じゃない大人 Bad Tales

第64回ロンドン映画祭  プレス試写

10月12日(月)

Bad Tales

郊外の住宅地を舞台にした数軒の家族の群像劇。

不穏とまで言うと大げさだが、何だか居心地の悪い空気を漂う。ぱっとしない地域の満足でもない家に住む大人たちと、必ずしもイノセントではない子どもたち。コメディーにもホラーにもしない絶妙なとこで、可笑しみを含ませながら、とってもダーク。

どう転ぶかわからない展開も上手い。ベルリンで脚本賞受賞。

公式サイトhttps://www.pepitoproduzioni.it/produzioni/cinema/favolacce/


映画ニュース/インタビュー

シネマトゥデイに書いている映画ニュース/インタビューはYahoo Japanなどに配信されています。

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