Archive for the 'ロンドン映画祭2017' Category

エホバの証人体験者が描いた Apostasy

10月24日(土)テレビ(BBC2)でApostasy鑑賞。

2017年のロンドン映画祭で、IWCシャフハウゼン映画制作者奨学金賞、5万ポンドを獲得したダニエル・ココテイロ監督長編デビュー作。脚本も書いている。

監督はイギリスの新人、出演者もイギリスローカルで、地味な映画ながら評価は高い。

エホバの証人の信者一家が主人公。熱心な母と娘2人、悲劇としか言いようがない状態になるのに_

信者の生活や、内部組織の様子など、やけにリアリティーがあると思ったら、監督自身その中で育った元信者だった。そうでなければ書けない話。

公式サイトhttps://www.curzonartificialeye.com/apostasy/n

アボリジニ差別をウェスタンで描いた秀作 Sweet Country

2017年ヴェネチア国際映画祭審査員賞受賞作。同年のロンドン映画祭で見逃し、翌年イギリス公開されてたのを、一昨日の夜、テレビの映画専門チャンネルFilm4で観られた。

オーストラリアで、アボリジニが奴隷のような扱いを受けていた時代のお話。1920年代、荒れた土地で、馬にまたがりカウボーイハットをかぶる人々というウェスタンだ。

アボリジニを使用人として置いている家々と、そのアボリジニを借りては、痛めつける白人男性ハリーが描かれる冒頭30分で、無駄なく、時代と各キャラクターの性格をわからせる。

逃れたアボリジニの少年を追い、逆上して銃を撃ちながら迫ってくるハリーを、撃ち殺してしまうアボリジニ男性サム。サムも妻ともども、かつてハリーの家で酷い仕打ちを受けている。どこからどう見ても正当防衛だが、それが通用するかは疑問だ。以下、妻とともに逃げるサムと捕らえようとする町の白人男性たちの追跡劇になる。

映画が始まってすぐから、白人殺しを問われるサムの姿など、キーとなる場面がフラッシュで差し挟まれ、これから起こることを予測させて、興味を掻き立てる。それに十分応える結末をいったん与えたあと、さらに、もうひとひねりで突き落とす。

サムを演じたハミルトン・モリスが味わい深い。サムを信頼する雇い主役のサム・ニールなど脇もいい。

公式サイトhttps://bunyaproductions.com.au/sweet-country/

オスカー候補

第61回ロンドン映画祭

10月15日

Three Billboards Outside Ebbing, Missouri 試写

お馬鹿サイコパス映画セブン・サイコパスのチームが再結集。今度のはお馬鹿度を保ちながらも、けっこうグッとくるシーンもあってオスカー候補とか言われてる。こういう笑える映画がオスカーとったら、うれしいな。これがクロージング映画、バッチリの締め。スリー・ビルボードとして2月1日公開だそうです。

http://www.foxsearchlight.com/threebillboardsoutsideebbingmissouri/

 

I Am Not a Witch 一般上映

上のクロージング上映は夜だけど試写は朝だったので、プレスチケットゲットできたこちらが個人的な締めになった。ガッツリ社会派。今だにある魔女狩り。この映画を観た後、テレビドキュメンタリーでも似た話を観た。やっぱり、あるんだ、酷い。

http://www.iamnotawitch.com/

 

エグミの日

第61回ロンドン映画祭

10月13日 試写

Thelma

レズビアンもの、かつエスパーものになってる具合が新しい。両方抱える若き主人公テルマ、そりゃ悩ましいわな。

http://thelma.film/

Downsizing

地球の資源を守るため人を小っちゃくしましょう!というテクノロジーというトンデモ話が人情味でまとめてある。ダウンサイズとして3月2日公開だそうです。

https://www.paramount.com/movies/downsizing

You Were Never Really Here

主演ホアキン・フェニックスがカンヌで男優賞、監督で脚本も書いたリン・ラムジーが脚本賞獲得。ラムジー監督・脚本と言えば少年は残酷な弓を射るもかなりエグイ話だったけど、今回の強者が弱者を性虐待してるお話は現実では珍しくないからなあ今時。ホアキンのはまり具合、先が読めないストーリー展開はさすが。

個性派監督の日

第61回ロンドン映画祭

10月12日 試写

The Killing of a Sacred Dear

とってもオリジナルなコメディー/ラブストーリーロブスターのヨルゴス・ランティモス監督作だけど、今度のは笑いの要素がなくてひたすら気味悪い。聖なる鹿殺しとして3月3日公開だそうです。

http://www.thekillingofasacreddeerfilm.com/

The Lovers

Momma’s Manがかなり良かったアザゼル・ジェイコブズ監督が壊れた夫婦を描く。名脇役的な俳優さんたちが主演張ってて、味わい深い。

The Florida Project

タンジェリンではトランスジェンダーたちとだらだら街を行く気分にさせといて最後は哀愁だったショーン・ベイカー監督が、こちらでは子供たちとだらだら遊びまわってる気分にさせといて最後がハートブレーキング。だらだらが大事。

https://a24films.com/films/the-florida-project

デル・トロ監督

第61回ロンドン映画祭

10月11日

Zama 試写

一昔前のスペイン統治の南国から、なかなか思った所に移してもらえないお役人ザマ。勤め人の悲哀を時代物で見せるような一風変わった映画。

Journeyman 試写

パディ・コンシダインの監督長編2作目。自身が主演で力は入ってたけど、お涙頂戴に過ぎるような…

ギレルモ・デル・トロ監督トーク

日本ネタもたくさん入ったオタク炸裂トークがうれしい。トーク終了後、サインを求める長蛇の列。全員に応えてたって、ええ人や。

 

細マッチョな半魚人

第61回ロンドン映画祭

10月10日 試写
The Shape of Water

パンズ・ラビリンスに次ぐギレルモ・デル・トロ監督代表作になりそう。金獅子賞受賞も納得。ヒロインとのラブストーリーが成り立つ細マッチョな半魚人の造形も上手い。オスカーもあるか。

http://www.foxsearchlight.com/theshapeofwater/

Brawl in Cell Block 99

頭グシャ連続のバイオレントさは許すとしても、ムッチャ強い男が女を守るために我が身を捨ててみたいな話にシラケた。そういうのに酔える人には面白い映画なのかも。

https://www.facebook.com/brawlincellblock99

Jane

ジェーン・グドールのドキュメンタリー。野生のチンパンジーのそばで暮らす若き女性研究者だった時代の貴重なフィルム。動物ドキュメンタリーとしても、出会いがあれば別れもあって女の人生ドキュメンタリーとしても秀作。

https://www.nationalgeographic.com/jane-the-movie/

イタリアン監督、日本人監督

第61回ロンドン映画祭
10月9日
Call Me by Your Name 試写 会見 ルカ・グァダニーノ監督 アーミー・ハマー ティモテ・シャラメ
ベルリン映画祭では観なきゃいけないのがいっぱいあったとはいえ、これを見逃してたのは残念。ここでキャッチアップできて良かった。会見も監督が面白かったです。ロンドン映画祭後まもなくイギリス公開でした。
http://sonyclassics.com/callmebyyourname/
Battle of the Sexes

キング夫人対男子戦の映画化。溜飲下げまくり。

http://www.foxsearchlight.com/battleofthesexes/

 

三池崇史トーク

ショッキングな映画を作る怖そうな監督、楽しい方でした。ギャグも受けてました。

 

勇気ある告発映画

第61回ロンドン映画祭
10月8日
Happy End 試写

ミヒャエル・ハネケ監督の前作Amourにつながるようでもあるけど、あちらは最後泣きそうで、こちらはシニカルなコメディータッチ。

https://www.curzonartificialeye.com/happy-end/

No Stone Unturned アレックス・ギブニー監督Q&A付き上映

ギブニー監督の告発ドキュメンタリー中でも、これはかなりやばい。警察が捕らえられないロキンアイランド乱射事件の訳あり犯人を隠し撮りで顔さらしちゃった!

それにしても、先週のボビー・サンズ・ドキュメンタリーといい、当時のアイルランドは近隣が敵対する戦争、惨い。

http://film.britishcouncil.org/no-stone-unturned

臨場感とドラマなACT UP

第61回ロンドン映画祭

10月7日  試写

120 BPM

前にACT UPのドキュメンタリーを観てドラマチックと思ったけど、このドラマの方は臨場感がドキュメンタリーみたい。カンヌ・グランプリ受賞。

http://distribution.memento-films.com/film/infos/80

Last Flag Flying

リチャード・リンクレイター監督の戦友ほろ苦コメディー。

http://www.lastflagflying.com

On Chesil Beach

イアン・マキューアン原作のちょっと不条理で端正な悲恋。

http://www.bbc.co.uk/bbcfilms/film/on_chesil_beach


映画ニュース/インタビュー

シネマトゥデイに書いている映画ニュース/インタビューはYahoo Japanなどに配信されています。

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