Archive for the 'レインダンス映画祭2010' Category

はしご生活終了

レインダンス映画祭が今日で閉幕。

アワードの結果記事で、ひとまずレインダンス終了。

明日からはロンドン映画祭に集中。

昨日レインダンスでインタビューした一本。

Treasure of The Black Jaguar/トレジャー・オブ・ザ・ブラック・ジャガー(原題)

公式フェイスブックTreasure of The Black Jaguar | Facebook

今井雅之がアメリカ映画の中でも苦みばしってた。インディー色というか、B級色の強い映画だけど、日本の俳優さんもいろいろなところで働いてるんだなあ。

今日、一般上映で見た一本。

公式サイト「はい!もしもし、大塚薬局ですが」

48分の中篇。高校時代の苦い恋愛の記憶が、今も痛みを持って思い出される中年女という主人公の設定がいい。勝又悠という新人監督さんらしいけど、パワーアップして長編も作って欲しい。

自分で考えなさいの結論、説明なし映画

昨日はロンドン映画祭試写後、レインダンス映画祭で日本映画鑑賞。

Meek’s Cutoff/ミークズ・カットオフ(原題)

西部開拓時代のワゴン旅団のお話。女や子どももいる10人足らずのグループがワゴンを連ねて荒地を行く。ミークという人の実話が基になっているらしい。捕まえたインディアンをすぐに殺そうとするミークだが、水のある場所を知っているだろうという他の者の意見で生かして連れて行くことになる。果たして水のある場所につけるのか?

ミークと、インディアンに食料を与える女の間に緊迫したものがある。それがどう爆発するかを期待して見ていると、肩透かしを食う。でもそこが良くもある。頼りなげな一員役のポール・ダノ、リトル・ミス・サンシャインのしゃべらないお兄ちゃん役から注目してるけど、やっぱり上手い。ミークと敵対するような女を演じるミシェル・ウィリアムズも、このところ映画祭では必ず見てる気がする。いい作品を選んでるな。

USB

映画「USB」公式サイト

主役の青年が、なかなかひどい奴なのがいい。淡々とした日常を営む桃井かおりが演じる母と、家では普通に暮らしているという設定も、外でのひどさを際立たせる。何の説明もなく、そんなキャラクターになってるから、いろいろ補って考えながら見られる。核の問題を扱っているけど、そこはスルーして見ても面白い。作った方はそこスルーされたら、たまらないでしょうが、好きに見られるのが映画のいいとこ。大杉漣とか野田秀樹もいい味だしてる。

主役の人は知らなかったけど、渡辺一志という人らしい。今調べたら、映画監督だって。日本からもどんどん新しい才能が出てるんだなあ。オオッ、ハーモニー・コリンをサポートしてる、あのアニエスbに気に入られて、映画が海外公開されてる!うーん、そっちも見たいぞ。

微笑みの国ならあり得るかも

昨日はロンドン映画祭試写後、レインダンス映画祭で鈴木章浩監督インタビュー

ブンミおじさん(仮題)

お化け、半獣人、しゃべる魚etc.あり得ない状況が、すんなり受け入れられるのはタイの森の中の雰囲気によるところも大きそう。今年のカンヌで最高賞のパルム・ドールをタイ人監督としては初受賞した作品だけど、タイ人監督の映画見たの自体、初めてのような気がする。

ルナの子供

公式サイトLunar Child

監督から最後に出た話に驚いた。詳しくは映画ニュースで。田中冬星さんのご冥福をお祈りします。

イギリスアート界出身監督にハズレなし

昨日はロンドン映画祭試写後、レインダンス映画祭で日本映画鑑賞

The Arbor/ジ・アーバー(原題)

公式サイトArtangel | Clio Barnard: The Arbor

新人監督らしいが、オリジナルな手法が効いてた。ハンガーのスティーヴ・マックイーン監督、ノーウェアボーイのサム・テイラー=ウッド監督同様、アート界からの監督らしい。イギリスのアート界出身監督はハズレ無しなのか。

Lost&Found

映画「Lost & Found」公式サイト

日本の田舎の駅にセーラー服の女学生という組み合わせに郷愁を誘われた。ところでイギリスの女学生の制服というのはブレザーしか見たことないけど、どこかにセーラー服の制服もあるんだろうか?

そういえば、前日マイク・ニューウェル監督のトークショー後、監督作上映もあったんでした。忘れないように書いときます。もともと、見た映画の備忘録としてのブログでもあります。

白馬の伝説

ハリーポッター炎のゴブレットみたいなドッカンとした大作に比べれば、かなり小さい作品だし、『フォーウェディング』ほどには出来もよくないけど、この後、そういった作品群を生み出すことになる芽が見えているように思えるのは、結果が出ている今振り返るせい?映像で見せて、無理なく話に引き込むのが上手い。

状況説明的なセリフの多さにうんざりするような映画もあるから。そのへんが、アート界の監督がいい映画を撮れる理由でもあるのかな。もともと絵で見せる人たちだから。

2人の主演の子どもの可愛さと神々しいような白馬に目が行くけど、アル中父さん役のガブリエル・バーンもなかなかよかった。バーンは、けっこういろいろな役で見てる気がするけど、それほど印象に残らない。逆に言うと、過不足なく、何でもちゃんと演じられる役者さんなのかも。

正統派と実験映画

昨日はロンドン映画祭試写2本の後、レインダンス映画祭でアレクサンダー・マッケンドリック・メモリアル・レクチャーという長い名前のイベントのマイク・ニューウェル監督トークショー

 

Of Gods and Men(Des Hommes et des Dieux)/神々と男たち(邦題)

公式フェイスブックDes Hommes et des Dieux | Facebook

テロリストに拉致され殺害された紛争地域の修道士達の実話が基になった映画。起こったことはニュースになるほどのことなのに、この映画の一番の見せ場が、修道士たちがワインを飲むシーンだというのが、すごい。セリフもなく、ワインを飲む顔のスローモーションに音楽がかぶさるだけ。それで、生きる喜びから、これから起こることへの予感、怖れ、後悔、あきらめ…そのほかもろもろ、この状況にある感情、人生の全部を見た気さえする。映画は筋立てで見せるより、やっぱり細部と思いました。

 

Self Made/セルフ・メイド(原題)

カメラ前でいろいろやらされる人を見るのは面白い。一般人を俳優にさせる実験みたいなこの映画を見つつ、俳優って…を考えた。これはまた別のおりに。

 

ニューウェル監督、実は日本びいき?と思ったトークは映画ニュースのほうで是非ご覧ください。

マイルドな監督のシニカルな作品

昨日はレインダンス映画祭でロストガールQ&A後、山岡大祐監督にインタビュー。

摂食障害の妻と、その夫の、こう着状態に陥っているような関係が、最後、意外な結末に。

監督が話す、結末のシニカルな意味にびっくり。腰が低く、穏やかで丁寧な印象の監督なだけに意外性も倍増。

ほんとうは、お互い、こうだったってことねと思いつつ見たが…こうじゃなくて、そうだったのか…

映画「ロストガール」公式サイト

東西コメディアン監督対決

昨日はレインダンス映画祭でQ&A

Days of Harvest(I giorni della vendemmia)/デイズ・オブ・ハーベスト(英題)

公式サイトI giorni della vendemmia

イタリアのブドウ農場を舞台に、その農家のティーンエージャーの息子である主人公、収穫期のバイトにやとわれた年上の女性、都会から帰ってきた主人公の兄が織り成すお話。おネエさま相手に大人ぶったりする主役の男の子が可愛いし、兄もなかなかハンサム、セクシーだけど、しっかり生活感もあって魅力的な女優さんと、俳優陣がいいし田園風景もきれい。ストーリーラインが甘いのが惜しいけど、上映中、最後に音が出なくなるハプニングで、エンディングテーマをアカペラで歌った一生懸命な新人監督には好感。

Huge/ヒュージ(原題) × しんぼる

イギリスのコメディアン、ベン・ミラーのHugeとご存知ダウンタウンの松本人志のしんぼるの上映が立て続けにあった。

Hugeは売れないコメディアン2人組みを主役にしたオーソドックスな構成のドラマ。対するしんぼるは、観客の中の、既に見たらしい女の子が、もう1人の子に「言っとくけど、わかんないよー」と上映前に釘刺してたヘンテコさ。

勝手に、東西コメディアン監督対決と思って見てましたが、チャレンジ精神と、ちゃんと着地したというとこで、しんぼるに軍配をあげたい。ベン・ミラーは監督第一作目だから、比べるのも不公平だけどね。

お笑いの人というのは、やっぱり間がいい。密室となった空間の1人芝居、上手いけど、延々続いたらあきる。あきさせないくらいで、ちゃんとメキシコに飛んだり、コミック+歌を挟んだり、上手いテンポで運ぶ。こんなに意味わかんなくして、これ、どう終わらせるんだ?に興味が絞られるけど、あの終わり方はいい。

フューチャーときて、最終的なボタンとくれば、想像力のない私など、核弾頭のボタン?これで地球が木っ端微塵になって終わり?と期待するような、そうなったら、つまらないような気で見てたけど、そうしなかったのはえらい。あんた神か?というとこまで話を持ってった後で、結論出しちゃまずいもの。すごいなあマッちゃん。

Hugeもタンディ・ニュートンがすごい役で出てくるあたり、楽しめたけどね。主演俳優ノエル・クラークとかのQ&AがあったHugeは映画ニュースにあがりますので、興味のある方はそちらでよろしく。

そう終わるか…ボーイズ・オン・ザ・ラン

昨日はお目当てのThe American/ジ・アメリカン(原題)のロンドン映画祭試写が満員で見られず。さすがジョージ・クルーニー、みんな抑えときたいとこなのね。日を改めて再試写があるそうで一安心。

その後に、レインダンス映画祭へ。一般上映で鑑賞。映画祭は日本映画にキャッチアップする大事な機会でもあります。

ボーイズ・オン・ザ・ラン

リリー・フランキーがもののわかった男、小林薫がいわくありげな男、松田龍平がクールな男と、それぞれはまるカッコイイ役で堪能。YOUもいい感じ。主人公田西役は、バンドの人だったのね。歌上手いわけだ。銀杏BOYZの峯田和伸だって。ヒロインの黒川芽衣って子も可愛かった。清純派なようで意外に大胆みたいなヒロインは、いかにもコミックっぽい。終わり方が、ちょっと不満。田西、あのまま、なし崩しでデレデレといってほしかった。男のロマン(笑)としては、あの終わりにしたい気持ちもわからなくもないけど。

イギリスのみなさんも派手に笑いながら楽しんでおりました。

エアボーン・トクシック・イベント楽しいみなさまでした

昨日はロンドン映画祭試写後、夜レインダンス映画祭。

ロンドン映画祭試写

A Screaming Man (Un Homme Qui Crie)/ア・スクリーミング・マン(英題)

公式サイトFilm : HOMME QUI CRIE, UN

老いていく父の、若さがまぶしいような息子に対する嫉妬が招く悲劇という、ギリシャ神話のような話。リゾートホテルのようなところのプールで働く父と息子。合理化で別の部署にまわされた父のとった行動が…

サイドカーに息子を乗せてバイクで職場への行き来をする父の姿は、最初、微笑ましいものだが、その同じサイドカーとバイクが最後には悲しい乗り物となるあたり、上手い。

What I Love the Most(Lo que más quiero)/ホワット・アイ・ラブ・ザ・モスト(英題)

お年頃の2人の女の子、ホリデー先のように見えるが、不慮の死を遂げたらしい父親が経営していた作業所の整理にやってきた1人とその友達らしいことが、徐々にわかる。上が、嵐の前兆のような不穏な空気が漂う映画なら、こちらは微風という感じ。女の子2人の会話中心にゆっくりと話が進む。ドラマチックなところも、わざと作らず、あえて淡々と見せていて、思わず、うたた寝。いつも、この2つの映画祭がダブるあたりは、睡眠不足になりがちなのです。大目にみてやってください。

レインダンスの方は、先日試写したALL I EVER WANTED/オール・アイ・エヴァー・ウォンティド(原題)のQ&A。楽しいエアボーン・トクシック・イベントのみなさんのお話は、映画ニュースにあがります。ミケル・ジョレット大活躍でした。

イアン・マッケランに話を聞いた後、これポルノ?鑑賞

昨日は、朝、ピーター・タッチェルのブルー・プラーク除幕式でサー・イアン・マッケランに話を聞けた。

午後から、ロンドン映画祭試写、夜はレインダンス映画祭開幕。

除幕式、開幕は映画ニュースにあがりますので、よろしくです。

ロンドン映画祭試写

Leap Year(AŇO BISIESTO)/リープ・イヤー(英題)

公式サイトFilm : AÑO BISIESTO

一言でなら性と生ということになるだろう。でも、そう言ってしまっては、いろいろ落としそう。ほとんどのシーンが女性の1人暮らしの部屋。淡々と描かれる日常の中でも、しつこいほどセックスシーンが続く。ポルノ映画?と思ってしまうが、そのセックスがサドマゾの気味を帯び、危なさがどんどん増し最終段階かというところで、初めて、女性が本当に望んでいたこと、女性が経てきたことが、ちらりとのぞく。ちらりだけどズシーンときます。

カンヌで新人監督に贈られるカメラドールを受賞。納得。

ところで、上の配給会社の公式サイトだけど、これ、どう見ても、ポルノとして売ろうとしてない?違うと思うけどなあ。けど、そう思って見ても楽しめるでしょう。


映画ニュース/インタビュー

シネマトゥデイに書いている映画ニュース/インタビューはYahoo Japanなどに配信されています。

カテゴリー

2023年3月
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  

アーカイブ