Archive for the '俳優' Category



ときめきとトラウマと Cicada

第64回ロンドン映画祭  プレス試写

10月12日(月)

Cicada

3月のロンドンLGBTQ+映画祭でオープニングを飾るはずだった映画。コロナ禍による映画祭中止で未見だったのが、こちらに登場。両映画祭ともBFI主催だしね。

誰かに出会って、世界が広がるような、恋愛初期のときめきを捉えてる。一方で、過去のトラウマまで浮き上がってくる辛さも説得力ある。

こじんまりした映画だけど自然でいい。メインの2人、マシュー・ファイファーとシェルドン・D・ブラウンがそれぞれの体験から演じているのだそう。納得。2人で脚本を書き、マシューの方はキーラン・マルケアとで共同監督も。

公式サイトhttp://thefilmcollaborative.org/films/cicada

こんな役をあの人が The Intruder

第64回ロンドン映画祭  プレス試写

10月11日(日)

The Intruder

ホラー味もあるサイコロジカル・エロティック・スリラー。

声優の女性が主人公。ある時から、不審なことが続くようになる。

出だしは謎めいて期待させるけど、半ばくらいで先が読めてしまう。

不思議な所から登場してくる、細身、細面にギョロ目、誰かと思ったらBPM(観た当時は120 BPM)のナウエル・ペレス・ビスカヤール。ドキュメンタリーかというほどリアリティーあるゲイの活動家役だったのが、この映画ではどう見ても怪しい怖い奴になってる。

これだけ特徴的なルックスだと、役を選ぶだろうなあ。やっぱり使い出があるのは無難顔か。

公式サイトhttp://elprofugo.com.ar/

ご当地止まりかも Wildfire

第64回ロンドン映画祭  プレス試写

10月10日(土)

Wildfire

緊迫した関係のアイリッシュ姉妹から、家族の過去へと遡る。

一方はエキセントリック、もう一方は穏やかな家庭を営む堅実派。対象的な姉妹だが、そこに連なる何かがあったらしい。

深みはないけど、謎解きの興味で引っ張る。ケイト・ディッキーくらいしか知らない地味な配役ながら、けっこうみんな上手い。イギリス、アイルランドで公開予定。

公式サイトhttp://samsonfilms.com/wildfire/

小さいデビュー作が良かった監督の出世作 Supernova

第64回ロンドン映画祭  プレス試写

10月9日(金)

Supernova

車で家族や友人に会ったり、思い出の場所を巡っている男性カップル。

その旅の主な理由が、1人(スタンリー・トゥッチ)が認知症を患っていること。まだ症状の軽いうちに、というわけだ。パートナー(コリン・ファース)はどこまで寄り添えるか、患う当人は何を望むか。

年輪を重ねた2人、表面は穏やかだが、胸中には様々ある。そのあたりの加減はトゥッチもファースも上手い。

家族も友人も暖かくこのカップルを迎えていることから、理解のある人たちだと知れる。どういうものであれ2人の選択を尊重するだろう。

主人公をゲイカップルとしたことで周囲の受け入れ態勢を無理なく伝えて、パートナーにとっての認知症にフォーカスさせているのも巧みだ。

ハリー・マックイーン監督、自分で主演もした監督デビュー作のお披露目をレインダンスで観てた。Hinterlandという映画で2014年、繊細で好感をもった小品だったけど、いつのまにか有名俳優を使えるまでになってたんだなあ。すごいもんだ。

公式サイトhttps://www.bbc.co.uk/bbcfilm/films/supernova

ダークでコミカルで不思議 Never Gonna Snow Again

第64回ロンドン映画祭  プレス試写

10月9日(金)

Never Gonna Snow Again

オンライン試写でタイトルとともにあった写真(公式サイトに出てます)が、主人公とおぼしき人のアップで、お相撲さんみたいな顔と思った。ごついような、むくむくしてるような。

イケメンというほどでもないアップの地味目写真、特に期待もせずに観たら、良かったんです、これが。

ごつむくの主人公は道具一式を担いで家々を巡るマッサージ師。お屋敷が並ぶ一帯で有閑マダム達に施術する。それぞれの家の内情に通じると同時に、マダム達に待ち望まれるようになっていく。

けっこう若い美人から、コテコテのおばさままで、ちょっとカリカチュアライズされたようなマダム達に、マッサージが上手いというより、特殊なパワーがありそうなマッサージ師。チェルノブイリでの幼少期や、誰かに追われているようなのもミステリアスさを増す。

ダーク、コミカル、不思議が上手い具合にかみあって、そのどれも壊さずに、余韻を残すエンディングも秀逸。

これは覚えとことチェックしたら、マウゴシュカ・シュモフスカ監督。ベルリン映画祭の会見で、何度か見てた。その何作かは、そこまで良いとも思わなかったけど、今度のはホームラン。

主演はアレック・ウトゴフ、ウクライナ出身のイギリス人だった。けっこう大作にも出てるし、イギリスのテレビにも出てた。見逃してたな。注目しとこう。

公式サイトhttps://www.the-match-factory.com/catalogue/films/sniegu-już-nigdy-nie-będzie.html

水を抱く女 Undine

第64回ロンドン映画祭  プレス試写

10月8日(木)

Undine

主演のパウラ・ベーアが、ベルリン映画祭最優秀女優賞を受賞した映画。

不実な男に美人がふられる出だしに引き込まれる。美人の名前がタイトルにもなっているウンディーネ。ふられてすぐ、ウンディーネに恋する男が現れる。失恋の痛手を癒すのは次の恋、のはずだが…

恋する男を演じるのはフランツ・ロゴフスキ、2015年のコンペ作ヴィクトリアでいい味の脇役と思ったら、2018年には2本のコンペ作未来を乗り換えた男希望の灯りの両方で主演、ベルリン映画祭ではお馴染みの顔になった。

そして、未来を乗り換えた男での相手役がベーアで、2度目のペアとなる。両作とも、ロゴフスキが恋に落ちる男、荒削りだけど純粋みたいな役によくはまってる。一方のベーアは、両作とも何か別のことに必死な間に恋されてるみたいな役。

さて、失恋後、一途に恋され、また、それに応えもするウンディーネ、だが、そのままするするハッピーエンドとはいかない。なぜ?という行動をとるウンディーネに、心の中でツッコミながら観てしまったら、水の精ウンディーネの物語をなぞった話だから、そうなっているのだった。

こちらの人なら、ウンディーネというタイトルだけで察するんだろうな、日本人に桃太郎がピンとくるように。教養の差が悲しい。

ネタバレOKという人は、水の精ウンディーネを調べてください。ネタバレが嫌な人でも、水の精ウンディーネを現代に置き換えた話というのは知って観た方が、変なツッコミをせずに済みます。

水を抱く女として3月26日公開予定。

公式サイトhttp://undine.piffl-medien.de/
日本版サイトhttps://undine.ayapro.ne.jp/

エリザベス・モスにまた驚くShirley

第64回ロンドン映画祭  プレス試写

10月7日(水)

Shirley

おそろしく癖のある作家をエリザベス・モスが怪演。実在の作家シャーリイ・ジャクスンがモデルだが、ストーリーはフィクションなのだそう。
ボサ髪に中年太りの自分と、夫が惹かれている若く美しい女性、嫉妬、作家魂の入り組んだあたりが狂気じみて描かれる。
エリザベス・モス、2014年のこのへんhttp://www.repo-zine.com/archives/12024から、ザ・スクエア、最近のテレビドラマとか、観るごとに上手さ、大胆さに驚きっぱなし。

公式サイトhttps://cornerstonefilm.com/film/shirley/

わたしたちは小さな斧 Mangrove

第64回ロンドン映画祭  プレス試写

10月7日(水)

Mangrove

開幕映画がこちら。それでも夜は明けるでアカデミー賞を受賞しているスティーヴ・マックイーン監督作。BBC1で11月から12月にかけて放映のSmall Axeという5連作中の1本なので、先行上映になる。
黒人経営の店、黒人の溜まり場というこことで、警官から営業妨害されるカリビアン・レストラン「マングローブ」の店主をはじめとした9人、「マングローブ9」の実話が基。
Small Axeは、マックイーン監督自身の生まれ育った場所、時代を振り返るもので、60〜80年代ロンドンの西インド諸島からの黒人コミュニティーが実話ベースで描かれる。プランは11年前というから、合わせたわけではないだろうが、このMangroveなどはまさに今のBLMと重なる。マックイーン監督も、故ジョージ・フロイド氏に捧ぐとしている。
Small Axeはボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズの曲タイトルとしても有名だが、基はジャマイカの格言「あなたが大きな木なら、わたしたちは小さな斧だ」なのだそう。小さな斧でも力を合わせれば大きな木を倒すことはできるのだ。
コロナ禍でプレス試写は全てオンライン、開幕後の上映もほぼオンラインになった中、この開幕映画は映画館上映された。数回上映で観客をばらけさせ、もちろん人が集るレッドカーペットなどもなしだが、監督とともに、9人の中の1人を演じたレティーシャ・ライトが来ていた。

公式サイトhttps://www.bbc.co.uk/mediacentre/mediapacks/mangrove

ボケ?悪霊? Relic

第64回ロンドン映画祭  プレス試写

10月6日(火)

Relic

行方不明の年老いた母を探す娘と孫娘。

あっけなく、母、帰る、のだが、どこで何してたか言わない。認知症?何かに取り憑かれてる?判別つきかねるのが怖い。

主人公となる娘役エミリー・モーティマーが相変わらず上手い。地味目な役者さんだけど、何でも危なげなくこなす実力派だ。

公式サイトhttps://www.ifcfilms.com/films/relic#&gid=1&pid=1

A Day-Off of Kasumi Arimura

第64回ロンドン映画祭  プレス試写

10月5日(月)

A Day-Off of Kasumi Arimura

全8話を数人の監督、脚本家で分けて担当している有村架純の撮休の初回、是枝裕和監督分。

先妻の子を、暖かく歓迎する後妻。そして、後妻役が風吹ジュンとくれば、そしてになる。あちらでは福山雅治演じる主人公の背景を表す良いサイドストーリーだったけど、こちらではメインでじっくりと。

あっ、風吹ジュンがまたしても是枝作品で後妻役というだけで、ストーリーは別物です。タイトル通り、休日の有村架純が主人公だし。有村架純本人が演じる有村架純という女優を主人公にしたフィクション。

微妙な間柄、感情を無理なくすくい上げてみせるのはさすが是枝監督、上手いなあ。

公式サイトhttps://www.wowow.co.jp/drama/original/satsukyu/


映画ニュース/インタビュー

シネマトゥデイに書いている映画ニュース/インタビューはYahoo Japanなどに配信されています。

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