第66回ロンドン映画祭 プレス試写
9月29日
De Humani Corporis Fabrica
今回、最もショッキングな映像。体内にカメラが入っていく。
だが、科学ドキュメンタリーふうではない。
意図的に混ぜたのであろう、医療廃棄物みたいなものとともに、カメラがスーッとダストシュートを通って、ゴミの山の上に到達する映像もある。人体の映像が、それとそっくりなのだ。カメラがスーッと細い道を通って、腹の中だの、頭の中だのに到達する。骨と肉でできた物でもある人体。
カメラは人体に入るばかりではない。膀胱の中だろうか、みるみる液体がたまっていき、カメラは退散、体の外に出ると、液体も噴き出し、床を濡らす。医者が喚き散らしている。何か不手際があったらしい。
怪鳥のような鋭い叫び声を上げ続ける女性、病室を出て廊下を彷徨い、また病室に戻される男性や、遺体に手際よく服を着せる看護師の映像もある。
壊れることもある人間、医者たちを猥雑に描いた落書きみたいな絵にポップミュージックがヘビーに被さるエンディングは、この映画を象徴するようだ。
公式サイトhttps://filmsdulosange.com/en/film/de-humani-corporis-fabrica/
0 フィードバック to “壊れもする人と体のドキュメンタリー”