第66回ロンドン映画祭 プレス試写
9月28日
Emily The Criminal
アルバイトの説明風景、倉庫みたいなところに集められた人たちがすることは渡されたカードでの買い物だという。どう考えても犯罪の予感しかしない。
そこまで聞いて、嫌なら帰っていいと言われても、残った中にエミリーがいる。ファストフードのデリバリーをしているエミリーだが、それだけでは足りないと応募した仕事がそれだった。
度胸があり、機転もきくエミリーは、もっと危険な仕事も任されるようになる。ボスみたいな男に気に入られたことと、内部抗争が、エミリーを思いがけない場所まで運んでいく。
もともと適性があったということか、慎ましく暮らしていた女性が、あれよあれよという間に立派な犯罪者、ボスの男よりも肝が座ったところを見せるあたり、小気味いいようなクライムサスペンス。
オーブリー・プラザ演じるエミリーのキャラクターにリアリティがあり、ボス役のテオ・ロッシも実際いそうな元締めで、カード犯罪はこんな人たちがこんなふうにやっているのかと思わせる。
個人的にはもっとほろ苦なラストにしてほしかったけど、ジョン・パットン・フォード監督の初長編と聞けば、立派なものと思う。
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