2022年10月 のアーカイブ

サイマンデ

第66回ロンドン映画祭  プレス試写

9月28日

Getting It Back: The Story of Cymande

サイマンデという70’sに活躍したバンドのドキュメンタリー。

とは言っても、短い活躍で終わったらしいが、その音楽が今だに再発見され続けてるのがすごい。DJにより、音楽ファンにより、マーク・ロンソンによっても。

ロンドンベースのカリブ系メンバーによるバンド、確かにいろんな要素がミックスされていて今聞いても古くない。

というわけで、再結成、再活動しているらしい。

Cymande公式サイト(映画の紹介もあり)https://www.cymandeofficial.com/

のし上がっていく女

第66回ロンドン映画祭  プレス試写

9月28日

Emily The Criminal

アルバイトの説明風景、倉庫みたいなところに集められた人たちがすることは渡されたカードでの買い物だという。どう考えても犯罪の予感しかしない。

そこまで聞いて、嫌なら帰っていいと言われても、残った中にエミリーがいる。ファストフードのデリバリーをしているエミリーだが、それだけでは足りないと応募した仕事がそれだった。

度胸があり、機転もきくエミリーは、もっと危険な仕事も任されるようになる。ボスみたいな男に気に入られたことと、内部抗争が、エミリーを思いがけない場所まで運んでいく。

もともと適性があったということか、慎ましく暮らしていた女性が、あれよあれよという間に立派な犯罪者、ボスの男よりも肝が座ったところを見せるあたり、小気味いいようなクライムサスペンス。

オーブリー・プラザ演じるエミリーのキャラクターにリアリティがあり、ボス役のテオ・ロッシも実際いそうな元締めで、カード犯罪はこんな人たちがこんなふうにやっているのかと思わせる。

個人的にはもっとほろ苦なラストにしてほしかったけど、ジョン・パットン・フォード監督の初長編と聞けば、立派なものと思う。

公式サイトhttps://www.emilythecriminal.com/

遺作だった

第66回ロンドン映画祭  プレス試写

9月27日

Triangle of Sadness

強烈な風刺の効いたコメディ。今年のカンヌ最高賞受賞作。

2017年の同賞受賞作ザ・スクエア 思いやりの聖域を思い浮かべつつ、そういうのがカンヌ好みなのかなと思ったら、同じリューベン・オストルンド監督だった。

かなり笑えて、かなり酷い話だ。額に汗して働き暮らしを支える人がいる一方で、動画やら写真やら上げるだけで優雅な暮らしを送る人がいる現実、それが見事にひっくり返る状況、そして、絶妙なところでのラスト。

カンヌが強烈な風刺の効いたコメディ好きというより、強烈な風刺の効いたコメディを抜群な映画に仕上げる監督なのだろう。

ウディ・ハレルソンがいかにもな役で出てるのも楽しい。

群像劇なのだが、そのメインの1人、見事なビキニスタイルを披露しているチャールビ・ディーンが、この8月に亡くなっていたのを今知った。遺作だったのか。

公式サイトhttps://neonrated.com/films/triangle-of-sadness

誰とも交われない一人っきり、一人じゃないって反語のタイトルか

第66回ロンドン映画祭  プレス試写

9月27日

You Won’t Be Alone

赤ん坊の時、魔女に印されたら、もうその運命から逃れることはできない。

というホラーなお話。

と言ってもドキドキ、キャーッみたいではなく、一昔前のどこかの村の不思議な民話風。

子どもの頃から、違う者として暮らさざるを得ない、常に一人っきりの存在。

何かのメタファーなんだろうか。不思議さで見入ってしまう。

公式サイトhttps://www.focusfeatures.com/you-wont-be-alone/

デヴィッド・リンチを作ったオズの魔法使い

第66回ロンドン映画祭  プレス試写

9月26日

Lynch/Oz

デヴィッド・リンチ監督がいかにオズの魔法使いの影響を受けているか、読み解くドキュメンタリー。

似たようなドキュメンタリーに、シャイニングを深く掘り下げたルーム237があったが、残念ながら、あそまでの深みや、そこに到達していくスリルはない。

代わりに、リンチだけでなく、いろいろな映画人が影響を受けていることを浅く広くで、楽しめる。

公式サイトhttps://exhibitapictures.com/films/lynchoz/

微妙な男女を描くのが上手いミア・ハンセン=ラヴ監督作

第66回ロンドン映画祭  プレス試写

9月26日

One Fine Morning

ミア・ハンセン=ラヴ監督作。

前作ベルイマン島にてもそうだったが、微妙な男女を撮るのが上手い。レア・セドゥが抗いがたいほど魅力的なシングルマザー、サンドラ役で、パートナーが居ながら惹かれてしまうクレメント(メルヴィル・プポー)やむなしと思わせる。

パートナーとの間を行き来する煮え切らないクレメントに加え、サンドラには、父親の介護問題もある。たんさん著作もある、知の人であった父親だけに、次第に呆けてくるのを見る娘としての辛さもある。

単なる三角関係の恋愛ものにせず、恋愛と同等かそれ以上に重い背景を作ったのが、効いている。

公式サイトhttps://www.sonyclassics.com/film/onefinemorning/

数々のドキュメンタリー賞受賞更新中

第66回ロンドン映画祭  プレス試写

9月22日

All That Breathes

動物を撮っているけど、よくBBCやNHKで放映されているような、自然の美しさに息を吞むタイプのドキュメンタリーではない。

灰色の空から落ちてくる鳥に、夜の湿った暗い路地に散らばるゴミに集まってくるネズミと、インド、デリーの汚れた空と土地に生きる動物だ。

それだけに、そこで自主的に鳥を診る3人組が心を打つ。少年の頃、落ちてきた鳶を獣医まで運んだ兄弟は、その鳥は肉食だからと断られる。宗教的な理由のようだ。独学で鳥の治療を学んだ兄弟にもう1人が加わった3人が、ガレージの地下を治療所として、主には傷ついた鳶を運び込んでは、治療を施していく。

劣悪な環境のなかで鳶を慈しむ3人、だが、公害もひどいが、治安も悪いデリー、治療所のある通りにまで暴動が迫ってくる。

環境問題、社会問題まで含みつつ、3人の人柄がにじむ人物ドキュメンタリーにもなっている。

既に複数受賞しているドキュメンタリー賞を、ロンドン映画祭でまた1つ増やした。

公式サイトhttps://www.allthatbreathes.com/

ホラーとあったけど、むしろアートな映画

第66回ロンドン映画祭  プレス試写

9月22日

Enys Men

イギリスの島を舞台にした謎めいた話。

歴史がある島で、日々の観察を日課にしている女性が、異変を見つける。珍しい花だけなら、気候など自然の変化と思うところだが、自分の体にも変化が現れる。

途中から、現実なのか妄想なのか判然としない映像になっていく。

面白いかどうかは人によりそうだけど、芸術的、印象的ではある。

公式サイトhttps://www.bosena.co.uk/enys-men

ドラゴンで現実を焼き尽くせたらいいのに

第66回ロンドン映画祭  プレス試写

9月21日

Blaze

レイプ殺人の場に、たまたま居合わせてしまった女の子を主人公にした物語。

女の子が負ったトラウマの話だが、この映画の特徴は、まだ小学生の女の子の想像力の豊かさだ。可愛らしく懐かしい陶器の動物がたくさん飾ってある部屋で、女の子はドラゴンと住んでいる。その想像世界がサイケデリックで面白い。

目撃者となった事件によって、部屋に閉じこもってしまう女の子、現実に戻ることはできるのか。

サイケなファンタジーと、惨い現実が、ブレンドされていくことで、独自の映画になっている。

公式サイトhttps://mk2films.com/en/film/blaze/

惜しいホラー?スリラー?

第66回ロンドン映画祭  プレス試写

9月21日

NightMare

若いカップルが越してき集合住宅で、女性が眠ると怖ろしいことが起こる。自分たちで改築しながら住むのだが、その途中にも不審な出来事が続く。

という出だしが引きつけるだけに、最後の方が尻すぼみ。たくさんのことが回収されずに終わる。それがさらに恐怖を呼ぶならいいけど、そうでもない。スリラーといえる論理的な説明もないし、ホラーといえるほど論理を超えてもない。

女性の生理的な不安定?なら、それなりにリアリティがあったほうが、かえって怖いと思う。何か見逃したのかもしれない。そうだとしたら、伝わりにくい映画ということになる。

文句が言いたくなるのは、前半がかなり期待させるから。途中まではいいのになあ。もったいない。

公式サイトhttps://www.wildbunch.biz/movie/nightmare/


映画ニュース/インタビュー

シネマトゥデイに書いている映画ニュース/インタビューはYahoo Japanなどに配信されています。

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