第64回ロンドン映画祭 プレス試写
10月15日(木)
The Human Voice
ペドロ・アルモドバル監督が同名の舞台劇をアレンジした、ほぼティルダ・スウィントンのみ30分の短編。
一人芝居の緊迫感に加え、徐々に精神状態が怪しくなってくる”待つ女“のストーリーが余計に目を離せなくさせる。結果、じーっとティルダを見つめ続ける30分、凄い女優だなあ。
映画、イギリスのあれこれ by Yukari
第64回ロンドン映画祭 プレス試写
10月15日(木)
The Human Voice
ペドロ・アルモドバル監督が同名の舞台劇をアレンジした、ほぼティルダ・スウィントンのみ30分の短編。
一人芝居の緊迫感に加え、徐々に精神状態が怪しくなってくる”待つ女“のストーリーが余計に目を離せなくさせる。結果、じーっとティルダを見つめ続ける30分、凄い女優だなあ。
第64回ロンドン映画祭 プレス試写
10月15日(木)
Notturno
紛争地区のパッチワーク的ドキュメンタリー。イラク、シリアなど中東の市民、女性兵士らの日々の一コマをつないでいく。
ジャンフランコ・ロージ監督なので、さすがにいい映像を撮るけど、1人の少年を主人公にしたベルリン金熊賞海は燃えているみたいな方が映画の中に入っていきやすいし、印象にも残る。
第64回ロンドン映画祭 プレス試写
10月14日(水)
Limbo
スコットランドの離島で、何とか生活の基盤を作ろうとする移民たちを、オフビートな笑いで包んでみせる。長編デビューだった前作で注目されたベン・シャーロック監督の長編2作目。
主人公オマー(アミール・エル=マスリ)は、シリアからやってきた青年。難民申請が受理されるのを待つ間、同様の移民達と共同生活を送る。シリアスな状況の中での、彼らの日々がズレていて可笑しい。
だが、もちろん、みんな切羽詰まっている。笑った分だけ、彼らに親しみを感じていくところに、悲しいことも起こってくる。
オフビートの笑いとペーソス、シャーロック監督、イギリスのアキ・カウリスマキになるかも。
第64回ロンドン映画祭 プレス試写
10月14日(水)
David Byrne’s American Utopia
デヴィッド・バーンの完璧なステージをスパイク・リー監督が完璧に撮ったドキュメンタリー。前日の試写でも登場のスパイク・リー、なんだか大活躍。
曲の合間のしゃべりさえ、あまりにも完成度が高く、その場で出てきた言葉というより、練り上げたようだ。と思ったら、演っている場がブロードウェイだった。コンサートではあるけど、勢いで乗っていくライブというより、綿密なステージという方が近い。
映画もステージの完成度に負けてない。真上から撮って、マス目を移動していくようなダンスの面白さを捉えたり、ありがちなコンサート映画とは一味違う。終わった後、バーンはじめ演奏していた面々が自転車で帰るのを追っていくというエンディングまでついている。
しかし、投票に行こう、それでしかアメリカン・ユートピアは実現できない、というオチと言おうか結論は、まっとう過ぎてジョークかと思った。てか、ジョークなの?
それとも、トランプが大統領になるジョークな時代には、トーキング・ヘッズでダボダボスーツで踊って見せてた異能の人が、まっとうなことを言わなきゃいけなくなる?
公式サイトhttps://www.uphe.com/movies/david-byrnes-american-utopia
第64回ロンドン映画祭 プレス試写
10月14日(水)
After Love
夫(ナセル・メマルジア)の突然死の後、そのダブルライフを知ってしまう妻(ジョアンナ・スキャンラン)が主人公。
主人公はドーバー近辺の海辺の町に暮らすムスリム女性。夫には、海峡を渡ってすぐのフランス、カレーに愛人(ナタリー・リシャール)と息子(タリッド・アリス)がいた。
じっくりと両方の女性を描くことで、どちらの立場も理解、共感させてしまう。リアリティーのあるストーリーも、役者も上手い。
脚本も書いたアリーム・カーン監督はこれが長編デビュー作。
第64回ロンドン映画祭 プレス試写
10月13日(火)
A Common Crime
ある夜、激しくドアを叩く男を無視したことから起こる物語。
無視したのは女性教師。息子と2人暮らし。通いの家政婦さんに家事、育児を手伝ってもらっている。ドアを叩いていたのは、その家政婦さんの息子。その息子が死体となって発見される。
教師が罪の意識に苛まれていくサイコロジカルドラマ、殺人事件としてのスリラー、家の外にまた男の影を見たりするちょっとホラーな要素もある。でも、一番怖いのはアルゼンチンの風土かも。
第64回ロンドン映画祭 プレス試写
10月13日(火)
One Man and His Shoes
知らなんだ、ナイキが今のようになったおおもとに、マイケル・ジョーダンとスパイク・リー監督がいたなんて。
バスケ界で神々しいようなスーパースターになりつつあったジョーダンを起用し、こちらも勢いがあったリー監督が自分も三枚目的に出演して作ったCMが大当たり。以降、ジョーダンの躍進とともに、 ナイキも押しも押されもせぬ位置に登りつめる。
それどころか、大当たりしすぎて、エアジョーダンの新しいモデルが出ると、取り合いで殺人が起こるまでに。
もう、イメージ戦略の勝利と言っていいものかどうか、わからない世界。
ところで、世界のナイキコレクターみたいな人が登場してくる中に、日本の女の子がいたんだけど、何だか日本語がたどたどしくて、ほんと?と思ってしまった。最近の若い人のしゃべりってああなの?
第64回ロンドン映画祭 プレス試写
10月13日(火)
The Salt in Our Waters
風習を守る海岸沿いの村に青年彫刻家がやってくる。青年と村人は対立するようになるが、1人の娘との仲は深まっていき…
ありがちなストーリー展開だけど、民族色豊かな海辺の暮らしが個性かな。バングラデシュの新人監督さんだそう。
第64回ロンドン映画祭 プレス試写
10月13日(火)
Rose: A Love Story
人里離れて暮らすカップル。何か訳ありのようだ。
という出だしは引きつけるが、訳の見当がついた先は、意外性もなく展開するのが惜しい。
第64回ロンドン映画祭 プレス試写
10月13日(火)
Another Round
覇気もなく、授業をこなす教師。うんざりしているのは生徒だけではない。家では妻にも愛想をつかされている。
そんな教師にも仲間はいる。だが、この仲間たち、酒の勢いで人生が上手く回ってしまったことに味をしめ…
主役がマッツ・ミケルセン。激シブの役者がコメディータッチの役柄、しかも最後に踊る! というので期待するも、ファットボーイ・スリムで踊るクリストファー・ウォーケンほどのインパクトはなかった。
ウォーケンは、若き日の地獄の天使みたいなイメージを、こちらが勝手に重ねて見るから、踊るおじさんとのギャップが破壊的だったわけで、この映画は、そこまでのイメージギャップはない。渋さを裏切らないダンス、コメディー。