第64回ロンドン映画祭 プレス試写
10月10日(土)
Wildfire
緊迫した関係のアイリッシュ姉妹から、家族の過去へと遡る。
一方はエキセントリック、もう一方は穏やかな家庭を営む堅実派。対象的な姉妹だが、そこに連なる何かがあったらしい。
深みはないけど、謎解きの興味で引っ張る。ケイト・ディッキーくらいしか知らない地味な配役ながら、けっこうみんな上手い。イギリス、アイルランドで公開予定。
映画、イギリスのあれこれ by Yukari
第64回ロンドン映画祭 プレス試写
10月10日(土)
Wildfire
緊迫した関係のアイリッシュ姉妹から、家族の過去へと遡る。
一方はエキセントリック、もう一方は穏やかな家庭を営む堅実派。対象的な姉妹だが、そこに連なる何かがあったらしい。
深みはないけど、謎解きの興味で引っ張る。ケイト・ディッキーくらいしか知らない地味な配役ながら、けっこうみんな上手い。イギリス、アイルランドで公開予定。
第64回ロンドン映画祭 プレス試写
10月10日(土)
Sound for the Future
自分の子供時代についてのドキュメンタリー。
10歳前後だったきょうだい3人でバンドを組んでいた監督が、それを再現。子役オーディションの様子から撮影風景なども撮りつつ、実際のきょうだいたちも登場するスタイル。
子どもパンクバンドなので、おかしみもあるけど爆笑まではいかない、ゆるいドキュメンタリー。ロンドン映画祭での上映がお披露目。
第64回ロンドン映画祭 プレス試写
10月10日(土)
Wolfwalkers
寝てる時、魂が抜けだして狼に。というアイルランドの民話が基のアニメ映画。
心の奥深くにある怖れ、憧れと通じるような民話に、味のある絵。小さい子でも楽しめそうだし、大人も退屈させない。
ウルフウォーカーとして10月30日公開。こっちから行くのも、そっちから来るのも、早い。アニメ強し。
公式サイトhttps://www.wolfwalkers.movie/?country=united-kingdom
日本版サイトhttps://child-film.com/wolfwalkers/
第64回ロンドン映画祭 プレス試写
10月9日(金)
The Cheaters
1945年の映画。お話はさすがに古風なクリスマス向けほっこりドラマだけど、古いフィルムを見やすい画面にした技術がすごい。
第64回ロンドン映画祭 プレス試写
10月9日(金)
The Reason I Jump
東田直樹自閉症の僕が跳びはねる理由
を原作に撮られた米英合作ドキュメンタリー。
とてもインフォーマティブな映画。自分の偏見に気づかされた。
本が出た当時、自閉症の少年が書いたことで話題になったけど、読んでなかった。英語版の本がナレーションと映像化で入る。自閉症でない人にも、自閉症の世界をありありとわからせる表現力。
ドキュメンタリー部分では、各国の自閉症の少年、少女が追われる。
話し言葉では上手く答えられない子らが、ボードにある文字を指して、歴史の問題に正解したり、聞いた方がギャフンとなるような返答をしたり。
これだけ知的な子たちが、それを表せない、日常的に誤解されたり、バカにされたりするフラストレーションはどれほどだろう。
僕が跳びはねる理由として4月2日公開予定。
公式サイトhttps://www.metfilmproduction.co.uk/production/the-reason-i-jump/
日本版サイトhttps://movies.kadokawa.co.jp/bokutobi/
第64回ロンドン映画祭 プレス試写
10月9日(金)
Supernova
車で家族や友人に会ったり、思い出の場所を巡っている男性カップル。
その旅の主な理由が、1人(スタンリー・トゥッチ)が認知症を患っていること。まだ症状の軽いうちに、というわけだ。パートナー(コリン・ファース)はどこまで寄り添えるか、患う当人は何を望むか。
年輪を重ねた2人、表面は穏やかだが、胸中には様々ある。そのあたりの加減はトゥッチもファースも上手い。
家族も友人も暖かくこのカップルを迎えていることから、理解のある人たちだと知れる。どういうものであれ2人の選択を尊重するだろう。
主人公をゲイカップルとしたことで周囲の受け入れ態勢を無理なく伝えて、パートナーにとっての認知症にフォーカスさせているのも巧みだ。
ハリー・マックイーン監督、自分で主演もした監督デビュー作のお披露目をレインダンスで観てた。Hinterlandという映画で2014年、繊細で好感をもった小品だったけど、いつのまにか有名俳優を使えるまでになってたんだなあ。すごいもんだ。
第64回ロンドン映画祭 プレス試写
10月9日(金)
Time
犯罪者家族のドキュメンタリー。
銀行強盗をして、懲役60年にされた夫を取り戻そうとする妻と子らの約20年の映像からなる。
この妻も共犯だけど、もっと短い期間で放免されて、活動家みたいなことをしている。講演とか堂々たるもので、オプラみたい。
評価も高く、感動作らしいけど、堂々ぶりに気圧されて、反射的に、いや、でも、銀行強盗したよね?となって、感動し損ねた。
銀行強盗なんて、それこそ映画でしか見たことないし、大それたことと思うけど、アメリカではカップルで気軽にするようなカジュアルなものなんだろうか。
第64回ロンドン映画祭 プレス試写
10月9日(金)
Never Gonna Snow Again
オンライン試写でタイトルとともにあった写真(公式サイトに出てます)が、主人公とおぼしき人のアップで、お相撲さんみたいな顔と思った。ごついような、むくむくしてるような。
イケメンというほどでもないアップの地味目写真、特に期待もせずに観たら、良かったんです、これが。
ごつむくの主人公は道具一式を担いで家々を巡るマッサージ師。お屋敷が並ぶ一帯で有閑マダム達に施術する。それぞれの家の内情に通じると同時に、マダム達に待ち望まれるようになっていく。
けっこう若い美人から、コテコテのおばさままで、ちょっとカリカチュアライズされたようなマダム達に、マッサージが上手いというより、特殊なパワーがありそうなマッサージ師。チェルノブイリでの幼少期や、誰かに追われているようなのもミステリアスさを増す。
ダーク、コミカル、不思議が上手い具合にかみあって、そのどれも壊さずに、余韻を残すエンディングも秀逸。
これは覚えとことチェックしたら、マウゴシュカ・シュモフスカ監督。ベルリン映画祭の会見で、何度か見てた。その何作かは、そこまで良いとも思わなかったけど、今度のはホームラン。
主演はアレック・ウトゴフ、ウクライナ出身のイギリス人だった。けっこう大作にも出てるし、イギリスのテレビにも出てた。見逃してたな。注目しとこう。
公式サイトhttps://www.the-match-factory.com/catalogue/films/sniegu-już-nigdy-nie-będzie.html
第64回ロンドン映画祭 プレス試写
10月8日(木)
The Chess of the Wind
1976年の映画なので、クラッシックと呼ぶには新しすぎだな。地元イランでのみ上映されたのが、最近になってリストア版で各国巡っているので発掘映画というあたりか。
お城みたいな豪邸を舞台にした相続争いの話。一族はもちろん、奉公人まで絡んでくる。くっきり顔の美男美女も悪党もみんな濃い。
騙し騙されの筋立てもなかなか面白いが、リストアまでされて復活したのはエキゾチック味の魅力では。薄いドレスみたいなのを着たままお湯に浸かる美女の入浴シーンが見所。
公式サイトhttp://www.sourehcinema.com/Title/Title.aspx?id=138205150321
第64回ロンドン映画祭 プレス試写
10月8日(木)
Undine
主演のパウラ・ベーアが、ベルリン映画祭最優秀女優賞を受賞した映画。
不実な男に美人がふられる出だしに引き込まれる。美人の名前がタイトルにもなっているウンディーネ。ふられてすぐ、ウンディーネに恋する男が現れる。失恋の痛手を癒すのは次の恋、のはずだが…
恋する男を演じるのはフランツ・ロゴフスキ、2015年のコンペ作ヴィクトリアでいい味の脇役と思ったら、2018年には2本のコンペ作未来を乗り換えた男、希望の灯りの両方で主演、ベルリン映画祭ではお馴染みの顔になった。
そして、未来を乗り換えた男での相手役がベーアで、2度目のペアとなる。両作とも、ロゴフスキが恋に落ちる男、荒削りだけど純粋みたいな役によくはまってる。一方のベーアは、両作とも何か別のことに必死な間に恋されてるみたいな役。
さて、失恋後、一途に恋され、また、それに応えもするウンディーネ、だが、そのままするするハッピーエンドとはいかない。なぜ?という行動をとるウンディーネに、心の中でツッコミながら観てしまったら、水の精ウンディーネの物語をなぞった話だから、そうなっているのだった。
こちらの人なら、ウンディーネというタイトルだけで察するんだろうな、日本人に桃太郎がピンとくるように。教養の差が悲しい。
ネタバレOKという人は、水の精ウンディーネを調べてください。ネタバレが嫌な人でも、水の精ウンディーネを現代に置き換えた話というのは知って観た方が、変なツッコミをせずに済みます。
公式サイトhttp://undine.piffl-medien.de/
日本版サイトhttps://undine.ayapro.ne.jp/