映画的楽しさと実話的暗さ

ロンドン映画祭

The Artist 試写

むっちゃ、よく出来た映画。サイレント映画のスターがトーキーの時代に移り変わって落ちぶれていくのと、そのスターに見出された女優がトーキーの新スターになっていくのが白黒サイレントで描かれる。基本サイレントだけど、ちょっと音が入るシーンが、すごく効いてる。ノスタルジックなのは、もちろん、ちゃんと面白いのがえらい。しゃれた映画つくるもんだなあーと感心してたら、やはりフランス映画。

アーティストとして2012年4月7日公開となるようです。(2012年1月16日追記)

Snowtown 一般上映

これでもかというくらい念の入った酷い話なのに、その念の入り具合が逆にリアリティを感じさせて、実話が基かもと思いつつ見たら、やっぱりだった。兄弟揃って性的虐待された子供たちの一家が、マゾヒスト的な連続殺人犯のアジトにされて、一味にされてしまう。普通の人たちが犯罪に手を染めてしまう流れの説得力は実話ならでは。イギリス映画も暗いの得意だけど、コッテリとした暗さがあるこちらはオーストラリア映画。

公式サイトSnowtown

Where Do We Go Now?  一般上映

子を亡くした母の悲痛と、村の初テレビに人が集まるようなコミカルさのバランスが絶妙。喪服の女たちが、軽く踊りながら、乾いた土地を行進する出だしは、引きつけるし、どんな映画なのかも、しっかり表してる。歌って踊る、紛争地の女たち。ウーマンパワーが、ウーマンリブ的ヒステリーなしにカラリと描かれていて、気持ちいい。こっちはレバノン、フランス、イタリア、エジプト合作。

今日は笑い声もたくさん上がった映画的な仕掛けが楽しい映画に、途中退席者が出たくらい惨い実話映画がサンドされた濃い日となった。

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