怪優+ブッカー賞

テレビ放映のDisgrace鑑賞。

ノーベル文学賞を受賞している南アフリカの作家ジョン・マックスウェル・クッツェーの同名小説の映画化。映画は日本未公開でも、本の方は恥辱というタイトルで出ているようだ。クッツェーは、これで2度目のブッカー賞も受賞している。

主演のジョン・マルコビッチ、怪優の面目躍如。職権乱用気味に女学生と関係を結び、セクハラで大学を追われる教授役で、スケベ、インテリ、娘を思う父というのを、矛盾することなく見せている。

いや、もともと矛盾するような要素でもないか。この教授はちょっと極端とは言え、いいところと悪いところが、まだらにあるのが、普通の人だろうから、それがちゃんとうまく描けた本と演技というべきか。

アパルトヘイト撤廃まもない頃の南アフリカで娘が営む農園に身を寄せる間に、娘の身に起こった事件と、娘を救えなかった自分から、大学で加害者だった自分をより深く自覚する主人公。

娘の件で加害者となるのが現地の若い少年達という設定で、南アフリカでは反発もあったらしいが、1人の人の中に善悪混ぜ込んで見せたように、黒人を悪、白人を善とするような単純な描き方もしていない。西洋的な論理からは考えられないような、道義的にはとんでもないけど実際的ではある解決策を受け入れる娘と、それに反発する主人公という結末も、南アフリカで生きることを考えさせられる。混沌の象徴としての南アフリカと見れば、何も南アフリカに限ったことではなく、ただ、生きることを、としてもいいかもしれない。娘と父の最後の何気ない場面もしみる。

公式サイトBac Films

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